2012年3月期に過去最大となる2900億円の連結純損失に転落する見通しのシャープ。そのシャープが業務・資本提携先として選んだのは、EMS最大手の台湾Hon Hai(鴻海)グループだった。Hon Haiグループの中核企業であるHon Hai Precision Industry社(鴻海精密工業)、通称フォックスコンは、Apple社やソニーなどと蜜月の関係にある民生機器分野の“盟主”とも言える存在。その影響力は、確実に日本企業に広まっている。ここでは、これまで『日経エレクトロニクス』や『Tech-On!』で報道してきた鴻海関連の記事を一挙に紹介する。
その発言には何が秘められているのか
ドイツ証券アナリスト中根 康夫氏が分析
人気コラム「上海発 EMS通信」
鴻海情報が満載!
  • 経済誌が酷評
    台湾で始まった鴻海叩き
    3月末、シャープとの資本・業務提携で注目を集めた台湾Foxconn(フォックスコン=鴻海)社だが、5月に入ってもEMS/ODM業界では話題の中心であり続けている。5月16日には、フォックスコンが大株主を務めるパネル大手の・・・
  • 独自ブランド設立へ!?
    シャープとの提携はEMSの終わりの始まりか
    一方、太陽光発電については、フォックスコンが1000億元を投じて同業界に参入するというもの。中国系の太陽光発電業界では、「巨大な資本とエレクトロニクス産業で培ってきた技術・経験を持つ同社の参入で・・・
  • 売上8兆円企業の素顔
    EMSといえばフォックスコン、その素顔は(前編)
    もしもこの世にフォックスコンが存在しなければ、私たちはiPhoneも、iPadも、iPodも、プレイステーションも、ノートPCも、薄型テレビも存在しない世界に生きなければならなかった——。
  • 人材は4流、しかし顧客は1流
    EMSといえばフォックスコン、その素顔は(後編)
    「人材は4流、管理は3流、設備は2流、しかし顧客は1流」電子機器受託生産(EMS)の世界最大手、フォックスコンの創業者である郭台銘董事長が、自らの経営哲学を説明する際、好んで話すといわれる言葉だ。ビジネスを発展させるカギは、いかに一流の顧客をつかむかにかかっているということなのだろう。
  • 工場の姿がテレビで明らかに
    「MacBook Proを受注」は本当だった
    「うわっ! ホントに作ってたのか」画面の中に映る光景を見て、思わず声を上げてしまった。白い作業服を着た年若い作業員たちが、ホワイトバージョンのiPhone 4Sのスクリーンに保護フィルムを貼っている。
  • 求人の募集要項を公開
    iPhone 4とトイレットペーパー~120万人企業の福利厚生
    このコラムが出るころには上海もすでに晩秋。秋の上海といえば何とっても「大閘蟹」と呼ばれる上海ガニのシーズンなのだが、今年の秋は「員工旅遊」、すなわち社員旅行のシーズンとして印象に残った。なぜかというと、「社員旅行で海外に行きます・行ってきました」という話をこの秋、行く先々で聞いたからだ。
  • 新型iPadは深センと成都で生産
    「小さいiPad」は既に存在している?
    「The new iPad(新しいiPad)」――突っ込みどころ満載のように見えながら、正しすぎるので誰も正面からは突っ込めないという、ある意味完璧な名前を得て、米Apple社の次世代タブレット端末が日本時間の3月8日未明、米サンフランシスコでお披露目された。
  • 春節前後は人手確保に右往左往
    「世界の工場・中国」の懸念材料
    春節(旧正月)休暇も終わり、上海、北京など都市部のオフィスでは今週から通常通りの勤務体制に戻る。ただ、EMS/ODMなどの工場では、中国全土に帰省した従業員の職場復帰に時間がかかるため、本格的な始動は2月中旬ごろになる。
  • 河南・山西省をiPhoneの大生産基地に
    北京の奥座敷で作るAppleの味
    唐突だが、中国語ではリンゴのことを「蘋果」という。iPhoneやiPadでおなじみの米Apple社のことも、中国のメディアやネットサイトでは蘋果と表記しているところが少なくないし、そもそもApple社自身が、「蘋果中国-Apple」と称している。
  • ブラジル進出は難航?
    「情熱の国・ブラジル」でiPadは作れるのか
    2011年も残すところあと数日。中国の各メディアも十大ニュースを発表するなど、2011年を振り返り始める時期だ。物価や人件費が今年も上昇を続けたことを背景に、「世界の工場・中国は2012年、どうなるのか」をテーマにした分析記事も見られた。
  • Chimei Innoluxのトップ辞任のワケ
    ノキアのスマホは来たけれど
    中国では正月を旧暦で祝う。2012年の春節(旧暦元旦)は1月23日と、例年より2週間程度早く訪れるのだが、それでも12月の上海はまだ、街にも人にも、日本の師走のような、年の瀬の慌ただしさは感じられないのが常だ。
  • モトローラは自社生産を続けるのか
    モトローラ、お前もか
    日本のお盆休みの真っただ中に発表された米Google社による米Motorola Mobility社の買収。日本円で1兆円(125億米ドル)に迫るこの超大型買収劇は中国、台湾でも当然、大きな話題となった。
  • 3年でロボット100万台を導入へ
    トランスフォーマー VS 農民工
    興行収入が10億ドルを突破、「ハリー・ポッター」最終作と肩を並べる世界的ヒットとなった公開中の米映画「トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン」。シリーズ3作目で初めて3Dを採用した今作は、変形=トランスフォームする正義と悪のロボット生命体が、地球を舞台に人間をも巻き込んで人類の存亡をかけた戦いを繰り広げるというストーリーだ。
  • ノートPCの受託生産から撤退?
    ノートPC受託生産と「ニワトリのろっ骨」の関係
    6月のEMS/ODM業界は、台湾Acer社、台湾ASUSTeK Computer社など台湾系メーカーをはじめとするPCブランド陣営が、米Apple社の「iPad」に対抗する多数のタブレット端末を展示したコンピュータの国際見本市「COMPUTEX TAIPEI 2011」(5月31日~6月4日)で幕を開けた。
  • あっという間に新工場で生産へ
    上海はもう古い! 若者もEMSも四川を目指す
    5月20日、四川省の省都(県庁所在地に相当)・成都市にある電子機器の受託製造(EMS)大手、フォックスコン(FOXCONN=鴻海精密工業)の工場で爆発事故が発生した。
  • 鴻海CEO郭氏が激白、「最強の液晶工場を堺に作る」
    台湾Hon Hai Precision Industry社(鴻海、通称Foxconn)CEOの郭台銘氏は、シャープおよび大阪府堺市にある液晶パネル工場の運営会社に出資した理由と展望を、日経エレクトロニクスに対し説明した。郭氏は、「日台協力の成功事例とすべく、全身全霊をささげる」と強調。主に2点述べた。・・・(2012/04/26)
  • 必ず勝てる、共にSamsungに挑もう
    5年前に日経エレクトロニクスは、弊社に関する大型特集を掲載しましたね。あれは、本当に良い記事でした。ただし、タイトルは良くなかった。「鴻海は敵か味方か」。記事が掲載された後の5年間、私は日本の民生機器メーカーや部材メーカーから「敵か」と、ずっと問われ続けてきたように感じる・・・(2012/03/29)
  • 世界を獲りたいなら台湾と手を組むべき
    テレビをはじめとする民生機器の中身は,パソコンなどコンピュータ機器のそれに急速に近づいている。このため,民生機器の事業構造や価格の変化が,コンピュータ機器と同じように早く,かつ鋭くなった。その結果,パソコン製造で培った我々の強みが民生機器にも生かせるようになった。(2012/03/29)
  • 第1回:小売事業を拡大
    中国・上海。日系百貨店「伊勢丹」の跡地に2010年11月17日,欧州の大型家電量販店「Media Markt(メディア・マルクト)」の中国第1号店がオープンした...(2011/04/04)
  • 第2回:工作機械の大量導入で応える
    今を時めくApple社は,どんなEMS/ODM企業でも選べる立場にある。それにも関わらず,Apple社とHon Haiグループのつながりは,ライバルのEMS/O...(2011/04/05)
  • 第3回:既存事業での取り組み
    パソコンは,Hon HaiグループがEMSを始めるきっかけを与えた事業であり,現在も売上高の半分ほどを稼ぎ出す事業である注2)。ただ,20...(2011/04/06)
  • 第4回:新規事業での取り組み
    以上のようにHon Haiグループは,既存事業の多くで勢力を拡大した。しかし,それだけに今後,成長の余地が少なくなっている。同グループにとって高い売上高成長率は...(2011/04/07)
  • 第5回:課題は内陸移転と後継者
    Hon Haiグループの課題は,まず中国の華南や華東で顕著な人件費の上昇を緩和するための工場移転(図10)。次に,60歳となった郭氏の後継者を生み出すことである...(2011/04/08)