ホットプレス、汎用樹脂の活用が進化
コストを上げずに軽くする
クルマの燃費向上が世界の自動車メーカーにとって最大の課題となる中、そのための有力な手段である軽量化で、材料・工法の占める比率が増している。強度は高いもののコスト高がネックとなって敬遠されてきたホットプレス材が、低コストな加工法によって国内でも採用が広がり始めたほか、樹脂部品では構造の工夫や素材の配合の見直しで、コストを上げずに軽くした例が増えている。
- Part.1 燃費規制が迫る軽量化
- Part.2 鋼を強くする
- Part.3 樹脂を賢く使う
「超小型モビリティ」まで待てない
現行法で戦うミニEV
国土交通省が旗を振る「超小型モビリティ」が進まない。それでもメーカーは動き出している。現在ある法規の枠を使い、新製品を市場に出してきた。トヨタ車体の「コムス」を筆頭に、光岡自動車の「雷駆-T3」、タケオカ自動車工芸の「T-10」、淀川製作所の「Meguru」などが続く。姿のあるミニカーから、まだ姿を現さない「超小型モビリティ」が見えてくる。
充電規格争い
ワイヤレスでも始まる
急速充電規格「CHAdeMO(チャデモ)」の世界標準化をもくろんだ日本勢の取り組みは、欧米勢に阻まれて失敗に終わった。その余韻が冷めやらぬ中、今度は次世代の「ワイヤレス給電」技術の標準仕様を巡り、各社が動き始めた。技術的には実用化目前。だが複数の仕組みがある上に優劣を付けにくい。しかも特許の問題をはらむ。一筋縄に決まりそうにない。
- Volkswagen社の新エンジン「EA211」型
- ホンダのレース用ハイブリッド車
- ホンダ「アコード」の材料・加工技術
- 東芝の車載モータ用Sm-Co磁石
- 日産自動車「セレナS-HYBRID」
- 「アウトランダーPHEV」のハイブリッドシステム
- デンソーの白線認識向け画像センサ
- オムロンの小型DCパワーリレー
- 山陽特殊製鋼の軸受鋼
- Continental社のESC生産ライン
- Daimler社の「smart fortwo electric drive」
-
スズキ「ワゴンR」
車体を70kg軽量化
Liイオン2次電池で回生増やす -
日産自動車「ノート」
1.2L・過給エンジンで25.2km/L
ティーダ並みの室内スペース -
トヨタ自動車「オーリス」
開口部の形状見直しねじり剛性高める
全高下げるためひざ周りを拡大 -
三菱自動車「ミラージュ」
一部のハイブリッド車をしのぐ燃費
タイで生産し100万円切るグレードも -
トヨタ自動車「ポルテ/スペイド」
右のドアを2枚に増やし、使い勝手向上
アイドリングストップ車には鍛造クランク -
Ferrari社「F12ベルリネッタ」
車両を小さく軽くし、出力を向上
ボディは20種類以上のアルミ合金製
エンジニアの仕事
密なコミュニケーションが生み出した新型ミラージュ
三菱自動車 グローバルスモールプロジェクト推進本部 プロジェクト推進部長 兼 商品戦略本部 A&B-seg商品開発プロジェクト プロジェクトマネージャー 片桐 幸男氏
明日を読む
カーシェアは所有につながる
EVの普及にも一役買う
タイムズ24 執行役員 事業企画本部長 林 秀行氏
グローバル新潮流を追う
第21回 シェールガスのクルマへの影響
ホンダに続きGMらが製品化
課題は車両コストとインフラ
ITでクルマはこう変わる
第21回 スマホと車載器をつなぐ業界標準仕様
スマホを車載器で操作するMirrorLink
パナソニックが対応品を発売
デバイス入門
最終回 車載マイコン
搭載個数が急増する車載マイコン
欧州ジャーナリストの視点
材料・製造技術の革新で420kg軽量化した
新型「レンジローバー」
研究者の視点
シェールガス革命で進む
米国の自動車燃料のガスシフト
日本へも波及するのか
自動車部品進化論
第33回 構造用接着剤
剛性向上、軽量化に貢献 スポット溶接点数も減らせる
- 「『ミラージュ』ベースのEV/HEV導入を検討」
- 「『N BOX』が特に大きく貢献した」
- ついに大台超えの生産台数「1005万台」
- 【日本市場】エコカー補助金の効果薄れて伸びが縮小
- 【中国市場】東風日産「Tiida」が連続ランクイン
- 【米国市場】ホンダが7月、8月と前年同月比で50%超
- 【欧州市場】Peugeot社の「208」が新車効果で5位
- 耐圧40VのパワーMOSFET、FOMを77から21に低減 ――ほか