日経テクノロジーオンライン

日経Automotive Technology 2007年春号

田野倉 力
2007/03/31 02:57
 

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「測れぬ違和感」を消せ

4輪アクティブステアの開発
日産自動車が新型スカイラインに搭載した4輪アクティブステア(4WAS)。ステアリング操作に対する前輪と後輪の切れ角を車速に応じて変化させる世界初のこの装備の開発で、日産は「測定できない違和感」をいかに解消するかで苦しんだ。



 国内でステアリング最大手のジェイテクトは、油圧から電動油圧、電動まで幅広いパワーステアリングを手がけている。2008年度は、ステアリング事業で世界の30%(数量ベース)のシェアを目指す。同社に、電動パワーステアリング(EPS)の高機能化とステア・バイ・ワイヤへの展望について聞いた。



ドイツVolkswagen社の「ゴルフGT TSI」

スーパーチャージャとターボで過給、 既存部品を活用しコストも抑える

世界の自動車販売・生産予測

トヨタは世界販売で第1位に、 生産は南アジアが成長率でトップ

米Bose社のAV一体型ナビゲーションシステム

手を近づけると表示が拡大、 二つの大きなダイヤルで簡単操作

マツダ「プレマシー」の新型直噴エンジン

圧縮比を11.2に高める 5ATも採用し燃費を7%改善

ダイハツ工業「ミラ」のアイドリングストップ機構

トルコン付きCVTに組み合わせる、 10・15モード燃費を6%改善

イタリア製電気自動車

既存車両を日本向けに改良、 中国製の鉄系Liイオン電池を搭載

神戸製鋼の新型高張力鋼

めっき性と加工性を両立、 従来より厚い板の製造も可能に

dSPACEの「SystemDesk」

複数の車載ECUの統合を効率化、 AUTOSARにも対応

アイシングループのソフトウエア新会社

プラットフォームへの取り組み強化、 ハードとソフトの分離に対応

九州自動車成長戦略フォーラム

九州地区の車両生産を強化し、 現地調達率も増やす

Volvo社の新直列6気筒エンジン

カムと補機類をエンジン後端で駆動、 クランクウエブが出力歯車兼ねる


「電動車両の開発がカギとなる」

 GM社は2007年1月に開かれたデトロイト・モーターショーでシリーズ方式のプラグインハイブリッド車「2007 Chevrolet Volt Concept」を発表した。同社が次世代の駆動システムと位置付ける「E-FLEX」と呼ぶシステムを搭載し、家庭用電源でLiイオン2次電池を充電すれば40マイル(64km)を電気自動車として走行できる。

「新しい車の品質は着実に良くなっている」

 トヨタ自動車は2007年3月12日、F1など2007年のモータースポーツ活動を発表した。2006年シーズンは車両の信頼性不足からリタイアが相次いだことと量産車の品質との関連性についての質問に対し、「品質に対しての考え方は同じだが、取り組みの内容はかなり違う」(渡辺捷昭社長)と述べた。

「飲酒運転防止に向けて研究を続けたい」

 日本自動車工業会会長を務めるトヨタ自動車会長の張富士夫氏は、2007年2月15日、ドライバーの呼気アルコールを検知してエンジンを始動できなくするアルコール検知器の導入について「今後も検討を続ける」との見方を示した。

俊敏性を訴える新型「Cクラス」
上級小型セダンでの世界標準狙う

 米国上級小型セダンのマーケットでは、DaimlerChrysler社のMercedes-Benz「Cクラス」、ドイツBMW社の「3シリーズ」、トヨタ自動車の「Lexus IS」、日産自動車の「Infiniti G35 sedan」がしのぎを削る。

ハイブリッド車は2015年に500万台超へ?
Liイオン2次電池と鉛2次電池、Ni-MH2次電池が共存

 ガソリン価格の高騰と環境負荷低減の観点から、ハイブリッド車(HEV)の需要が高まり、世界全体での市場規模は2005年の32万台から、2015年には最大537万台に達する――。

トヨタ「カローラ」が月1万台を超えて1位
ミニバン人気は衰えず4台が10位以内に

 日本自動車販売協会連合会が発表する「乗用車系車名別ランキング」。2006年12月~2007年2月のランキングでは、トヨタ自動車の「カローラ」が9~11月期に引き続き3カ月合計で2位のトヨタ「ヴィッツ」に1万台以上の差をつけ、トップとなった。

欧州は派生車種多いFord「Focus」がトップ
Fiat社の「Punto」「Panda」がランクダウン

 英JATO Dynamics社の調査による2006年10~12月の欧州27カ国新車ランキングは、Ford Motor社の「Focus」がトップとなった。Focusは2004年に全面改良し、3ドアおよび5ドアハッチバック、セダン、ミニバン、オープンカー、スポーティーモデルなど多くの派生車を展開している。

トヨタは米国でシェア2位を維持
Hyundai社は価格上昇が影響し販売が落ち込む

 2006年12月~2007年2月のメーカー別の米国販売台数は、3カ月合計で米ビッグ3がそろってマイナスとなった一方、日本メーカーは好調だ。トヨタ自動車は、1月と2月の販売台数が同月として過去最高を記録し、9~11月期に続いて3カ月合計の前年同期比が2桁増、シェア2位を維持した。

ポータブルナビは「ミニゴリラ」がトップ
オイルは「ヴァンテージ」と「カストロール」が人気を二分

 オートバックスの2007年2月の売れ筋ランキング。ポータブルカーナビでは、三洋電機の「NV-M15DT」(オートバックス専売モデル)がトップ。







【デトロイト】トヨタ、ハイブリッド
コンセプトカー「FT-HS」を出展

 トヨタ自動車は、2007年デトロイト・モーターショーに、ハイブリッドシステムを搭載したスポーツコンセプト「FT-HS」を出展した。

【デトロイト】トヨタ、
「LF-A」コンセプトを出展

【デトロイト】三菱自動車、
北米向け「Lancer」などを出展

【ジュネーブ】マツダ、
新型「Mazda2」を出展

【ジュネーブ】トヨタ、2台の
ハイブリッドコンセプトを出展

――ほか



ホンダ「クロスロード」

7人乗りSUVで、 団塊ジュニア取り込み狙う

7人乗りでミニバンのようにも使えるSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)「クロスロード」。 登録車の販売を加速するため、「ストリーム」のプラットフォームを利用して新ジャンルの車を作り上げた。 幅は3ナンバーサイズと広いものの、日常の使い勝手を重視して視界や取り回し性に気を配ったのも特徴。 団塊ジュニアを狙う同車は、新たな市場を築けるのだろうか。

マツダ 「CX-7」

SUVとスポーツカーを融合、 社内基準を見直す

マツダが2006年12月に発売した新型車「CX-7」は、 SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)とスポーツカーの魅力を融合させることを狙ったモデルだ。 大きく傾斜したフロントウインドーや、後方で跳ね上がるウエストラインなどが特徴。 こうしたデザインを実現するためには、社内基準を見直すことが必要だった。

三菱自動車「デリカD:5」

環状構造で車体を強化、 樹脂製フェンダーを採用

 三菱自動車は2007年1月に8人乗りミニバン「デリカD:5」(ディーファイブ)を発売した。先代の「デリカスペースギア」から13年ぶりの全面改良となる。デリカの5代目となることから名称をD:5とした。

トヨタ自動車「ブレイド」

ダウンサイジングに対応した、 3ナンバーの上級ハッチバック車

 トヨタ自動車は2006年12月、排気量2.4Lのハッチバック車「ブレイド」を発売した。2006年10月に発売したハッチバック車「オーリス」(排気量1.5Lと1.8L)をベースに大排気量化したほか、リアサスペンションをダブルウイッシュボーン式に変更した。



ジュネーブ・モーターショー2007

環境対応技術が主役
小型車で日欧韓が新型車

 日本と同様に、記録的な暖冬に見舞われた今年の欧州。ジュネーブも例外ではなく、地元の人たちは「一足早く春が来たようだ」と驚く。その暖冬との関連が取り沙汰される地球温暖化が、このショーでも大きなテーマだった。トヨタとホンダがハイブリッドのコンセプトカーを持ち込む一方で、欧州メーカーはディーゼル車の燃費向上・クリーン化をアピール。さらに日欧韓のメーカー各社がコンパクトカーの新型車をこぞって展示した。ニッチ市場の開拓を狙った、新型クーペやSUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)の出展も目立った。

デトロイト・モーターショー2007

環境対応技術と対照的に
V10スポーツカーが登場

2007年1月に開かれたデトロイト・モーターショー(North American International Auto Show)では、環境対応技術と、V型10気筒エンジンを搭載したスポーツカーが対照的だった(図1)。環境対応ではプラグインハイブリッド車、E85対応、ディーゼル車が主役。一方、日本メーカーはトヨタ自動車とホンダがV10スポーツカーを出展した。

Automotive Technology Day 2007 winter

注目度増すBRICsへの進出
インドはインフラ、中国は人材が課題に

 本誌は2007年2月、自動車部品メーカーのグローバル化をテーマにしたセミナー「Automotive Technology Day 2007 winter~グローバル競争を勝ち抜く部品メーカーの条件~」を開催した。今後の成長市場であるBRICsの動向が主要なテーマとなった。



エイベックス

国内生産にこだわり、スプールバルブで世界シェア7%握る

自動変速機(AT)向けスプールバルブを日産25万個生産するのが、エイベックスだ。6軸自動盤を19台そろえ、1個当たりの加工時間は7秒程度でしかない。鋼材やアルミニウム合金で作るこのバルブは、μm台の加工精度が要求されながら、コスト面での要求も厳しい。自動盤を自社でオーバーホールするほどの技術力がここまでの量産技術を可能にした。




地球の温暖化が深刻化し、CO2削減要求が高まっている。これに伴って注目されているのがエンジンや変速機といったパワートレーン系の摩擦低減だ。直噴エンジンやCVT(無段変速機)のような派手さはないものの、摩擦損失を減らせば2~5%の燃費向上が見込めるだけに、完成車メーカーの関心も高い。



自動車メーカー、研究期間が開発を続けているHCCI(均質予混合圧縮着火)エンジンは、燃費がよく、しかも排ガス中の有害物質を下げられるため、究極のエンジンと見なされる。HCCIの考え方に基づくエンジンを、ドイツのVolkswagen(VW)社は専用燃料を用いて「CCS(Combined Combustion System)」として開発、2006年12月に報道機関向けの試乗会で実走行させた。




第4回

複雑形状の部品を 冷間鍛造で成形
乗用車の車輪を支えるハブユニット軸受には軽量化の強いニーズがある。このニーズに応えるため、日本精工は高強度材を冷間鍛造で成形し、複雑な形状の部品を作る新工法を開発した。この新工法と、それを活用したハブユニット軸受について解説する。



第2回

磁界の向きから 回転速度や角度を検出
クルマの電子化にともなって、車載センサの高精度化が進んでいる。回転速度や角度を検知する非接触磁気センサとして、現在は主にホールセンサを使っているが、より高精度のMR(磁気抵抗素子)センサへ置き換える流れがある。MRセンサメーカーであるNXP Semiconductors社に現状と展望を解説してもらう。



最終回

MDI-II 活動で バーチャル開発強化
最終回となる今回は、マツダのMDI(Mazda Digital Innovation)を取り上げる。同社は1996年から、開発期間の短縮と利益の出る体質作りを進めてきた。2004年からのMDI-IIでは、創造性の発揮、品質およびスピードをさらに向上させようとしている。

 

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