日経オートモーティブ 新車レポート

マツダ 「CX-7」
SUVとスポーツカーを融合
社内基準を見直す

マツダが2006年12月に発売した新型車「CX-7」(図)は、 SUV(スポーツ・ユーティリティ・ビークル)とスポーツカーの魅力を融合させることを狙ったモデルだ。 大きく傾斜したフロントウインドーや、後方で跳ね上がるウエストラインなどが特徴。 こうしたデザインを実現するためには、社内基準を見直すことが必要だった。

 トヨタ自動車、ホンダ、日産自動車といった国内の大手自動車メーカーが収益の多くを稼ぐ米国市場。しかしマツダは、この市場でまだ大きな存在感を示せていない。CX-7は米国市場で、マツダブランドを再構築するという重い使命を帯びて、まず2006年5月末に投入された。現在までに米国を含めた北米での販売台数は、月販目標の4700台をほぼクリアしてきており、まずは順調な滑り出しを見せている。そのCX-7が、2006年12月に、国内でも投入された。販売店から強い要望があったのがその理由だという。

群を抜け出す
 マツダブランドを北米で再構築するという重要な戦略車種が、SUVというカテゴリーに投入されたのはなぜか。その理由について、CX-7の開発責任者で、マツダプログラム開発推進本部第4プログラム開発推進室主査の川崎俊介氏は次のように説明する。

日経オートモーティブ 新車レポート
図●マツダの新型SUV「CX-7」
米国市場でマツダの存在感を高めるための戦略車種として開発された。