日経オートモーティブ 技術レポート

世界の自動車販売・生産予測
トヨタは世界販売で第1位に
生産は南アジアが成長率でトップ

 世界の自動車販売でトヨタ自動車は2007年にシェアトップになり、2013年には15%弱のシェアを獲得する。米GM社のシェアは2010年ごろから安定し、2位を維持する。一方、生産は2013年まで平均3.2%で台数が伸び、最も伸び率が高い地域は南アジアとなる。

 こうした予測は、自動車業界専門の調査会社である米CSM Worldwide社が2007年2月に開催した顧客向けのブリーフィングで明らかにしたもの。発表によれば、全世界の販売台数は、2013年には7550万台となり、そのうち、61%が西欧、北米、日本および韓国の成熟市場となり、39%はその他の地域が占めるとした(図)。2003年にはその他の地域の販売台数は23%にすぎなかった。
 新興国での成長が著しいことは、国別の年間成長率からも明らか。2003年からの伸び率が最も高いのはインドの13.3%、次に中国が7.8%、ブラジルが4.5%、ロシアが3.7%とBRICsの4カ国が上位を占める。一方、米国は1.3%、ドイツは0.6%、日本は0.0%とほとんど販売台数が伸びない。
 セグメント別に見ると、最も売れるのはCセグメント車で27.4%となる。これに続くのが、Bセグメント車の1630万台で、Aセグメントを加えれば全体の60%近くがCセグメント車以下になる。一方、フレーム付き車両は小型、大型ともに減少する。モノコックを用いたCUV(クロスオーバー・ユーティリティ・ビークル)の人気上昇と、新興市場での需要増が小型車、および中型車の成長を促す格好だ。

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図●2013年の世界販売台数と国別年間平均成長率
BRICsの4カ国が年間平均成長率の上位を占める。日本の販売台数は横ばい。(出典:米CSM World wide社)