日経オートモーティブ イベントレポート

デトロイト・モーターショー2007
環境対応技術と対照的に
V10スポーツカーが登場

2007年1月に開かれたデトロイト・モーターショー(North American International Auto Show)では、環境対応技術と、V型10気筒エンジンを搭載したスポーツカーが対照的だった(図)。環境対応ではプラグインハイブリッド車、E85対応、ディーゼル車が主役。一方、日本メーカーはトヨタ自動車とホンダがV10スポーツカーを出展した。

 米ビッグ3の地元で開かれるデトロイト・モーターショー。2006年に赤字を大幅削減した米GM社は、新しいデザインのブースを設け、プラグインハイブリッド車などを出展し、復調振りをアピールした。全体的には、環境対応技術と、高性能を追求したスポーツカーが注目を集めた。米国メーカーはプラグインハイブリッド車とE85(エタノール85%)対応に力を入れ、欧州メーカーは全米50州で販売可能なディーゼル車を並べた。日本メーカーは、環境ではトヨタのハイブリッド車が唯一で、話題をさらったのはトヨタとホンダのV10スポーツカー。

プラグインハイブリッド車に期待

 ハイブリッド車はトヨタがシリーズ/パラレル方式のコンセプトカーを、GM社とFord社がプラグインハイブリッド車を出展した。
 トヨタの「FT-HS」は、後輪駆動のコンセプト車。スポーツカーとして中間的な3万~4万ドル(1ドル115円換算で345万~460万円)の価格帯を狙う。排気量3.5LのV型6気筒エンジンにハイブリッド変速機を組み合わせることで出力は294kW(400PS)程度に達し、スタートから60マイル(約96km/h)までの加速は4秒台という。
 「レクサスGS450h」に搭載したハイブリッドシステムをさらに発展させて搭載することを想定し、燃費は小型の4ドアセダン並みとする。 デザインはカリフォルニアのCalty Design Researchが担当した。

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図●デトロイト・モーターショー2007
デトロイトのコボホールで開催。写真は米Ford Motor社の記者発表の様子。