とうとうこの日が来てしまいました。「コラム/解説/講座」のアクセス数ランキングを見てください。1位に輝いたのは,2008年10月付けの古い記事。ニュース記事と合わせて集計しても,ダントツのアクセス数を稼ぎました。掲載開始後これだけ時間が経った記事が首位を占めるのは,このコラムの開始以来初めてです。
Tech-On!のようなインターネットの情報サイトでは,過去の記事でも最新記事顔負けのアクセスを稼ぐことが間々あります。検索技術の進歩や,サイトの内外に張り巡らされたリンクのおかげで,古いコンテンツでも容易にたどり着けるからでしょう。最新号が次々に届き,過去の発行号が埋もれていってしまう紙の雑誌とは大違いです。
今回のランキングでは,3位にも古いコラムが顔を出しています。これらの記事がどんなキッカケで再び注目を集めたのかは,よく分かりません。一つハッキリしたのは,どんなに古い記事でも最新の記事のライバルになりうるということ。コンテンツの世界では,単に新しいだけではダメで,過去の膨大な遺産と渡り合える内容がないと,読者に喜んでもらえない時代が来たのかもしれません。かくいう私は,行き帰りの通勤電車で,青空文庫にあった「三四郎」を読んだりしています。先ほど同僚と話していたら,若かりし日に見たテレビ番組に再び夢中になっているとのことでした。
最新製品よりも過去の製品の方がヒットする――リアルな製品の世界でもそんな日がやって来るのでしょうか。以前,このコラムで「新規性」よりも「継続性」が重視される時代になるかもしれないと書きました。「大量生産・大量消費システム」に対する消費者の反省や,デジタル機器に対する「お腹一杯感」が本物なのだとしたら,この予言はあながち間違っていないのかも。
ニュース(4月6日~4月10日)
アクセス数トップ10
- 【1位】三洋電機が「カーナビと同等」のPNDを発売
- 【2位】欧州ユーザーが食いついた,電子ガジェットのシンプル設計
- 【3位】シャープの「前工程を丸ごと売る」事業モデル,垂直統合放棄
- 【4位】シャープの太陽電池 新工場,製造装置のメド立たず
- 【5位】マツダ、新型「アクセラ」のアイドリングストップ技術公開
- 【6位】インサイトvsプリウス、どっちがお得か判定する方法
- 【7位】ホンダ、秋に発売予定の新型車のコンセプトカー「ZDX」
- 【8位】「トヨタの生産技術の方向性は大きく変わった」---本部長
- 【9位】曲がる有機EL照明,AGFAなどが透明樹脂電極で試作
- 【10位】大学生の「働きたい企業」,上位10社に製造業はゼロ
参考になったトップ10
- 【1位】マツダ、新型「アクセラ」のアイドリングストップ技術公開
- 【2位】シャープの「前工程を丸ごと売る」事業モデル,垂直統合放棄
- 【3位】欧州ユーザーが食いついた,電子ガジェットのシンプル設計
- 【4位】三洋電機が「カーナビと同等」のPNDを発売
- 【5位】GM社とSegway社、2シーターの電動2輪車を開発
- 【6位】「トヨタの生産技術の方向性は大きく変わった」---本部長
- 【7位】大学生の「働きたい企業」,上位10社に製造業はゼロ
- 【8位】理科大がシリサイド系熱電変換素子を作製,ZTは1.08
- 【9位】“鉛フリー”で曲げられる,高感度の赤外線センサを開発
- 【10位】ファウンドリー最大手のTSMC,従業員200人超を削減