日経テクノロジーオンラインの技術経営とその関連サイト「アジア」「Japan Technology Next」「COLLEGE」に投稿された全ての記事(2014年10月21日~11月9日)のアクセス数ランキングは、躍進著しい中国発スマホの代表的プレーヤーである中国Xiaomi社(小米科技)の取引先が会社更生法を申請するまでの経緯を取り上げた「Xiaomiでも救えなかったタッチパネル業者」がトップとなった。

 1位の「Xiaomiでも救えなかったタッチパネル業者」は、Xiaomi社にタッチパネルを納入していた台湾Wintek社が会社更生法を申請するまでの経緯を紹介した記事。人気連載「上海発EMS通信」からの1本である。

 「中国のApple」とも称され、格安スマホでソニーや韓国Samsung Electronicsのスマートフォン事業を苦境に追い込んでいるXiami社。このXiaomi社との大きな取引を抱えるWintek社が、なぜ破綻に追い込まれてしまったのか。筆者はその原因として、次の3つを挙げる。1つは米Apple社のiPhone用タッチパネルの取引が打ち切られたこと、もう1つはタッチパネル対応ノートPCの普及が期待ほど進まなかったこと、そして3番目が低価格を武器に台頭してきた中国系部品業者との競合である。

 2位の「今なお底知れない鉄のナゾ」、4位の「最も強く、美しい武器」、7位の「頂上へ至る道はひとつではない」は、日本刀の歴史や技術の変遷を詳しく解説した記事である。日本刀という、世界でも類を見ないほど美しい「道具」について、神秘のベールに隠された数々の秘密を解き明かしていく。

 3位にランクインした「トヨタの『意志を持った踊り場』から考える企業の成長」は、2014年度9月期に中間決算として過去最高の純利益を発表したばかりのトヨタ自動車を取り上げた記事である。日本銀行の大胆な金融緩和がもたらした円安効果で、結果として最高益を更新したトヨタ自動車だが、同社の豊田章男社長は今期を「意思を持った踊り場」と位置づけ、売上高や利益よりも、企業の体質強化を優先すると宣言していた。記事では、売上高や利益の成長が企業にもたらす意味を会計の視点から説明した上で、受け身ではなく主体的に「成長」をコントロールするメリットを、トヨタ自動車を例に解説する。

 9位の「カウンター席では何が味わえるか」は、人気コラム「食文化とハイテク」の1本。カウンター席という日本独特の食空間から、中国出身の徐航明氏が日本の企業組織やハイテク文化を考察する。