こんにちは。かなりあ社中の「やまけい」こと、山本です。

 復興庁への出向で宮城県に赴任してから2年ぶりに東京に戻り、国家公務員から晴れて(?)民間サラリーマンに戻った私を待ち受けていたのは、歓迎会ではなく、本コラム「ソーシャル・リーマンズが行く!」の存亡の危機…。

「こんな体たらくじゃ、コラムを続けられないっすよ。かなりあ社中は『会社人を社会人にする』という高みを全速力で目指すんじゃなかったでしたっけ?」

 前回、臼井が書いたように担当編集者のF氏に、こう言われてしまいました。

 そうです、そうです。その通りですよ。さすが、鬼の編集者(鬼編)。言い方はかなり嫌みたっぷりでしたが、確かにわたくし山本、「東日本大震災の復興」というお題目にかまけて、コラムをサボりまくっておりました。

 そういえば、2年前に快く送り出してくれた会社の先輩も1年以上がたつと「山本くん、もう会社のことは忘れたの? ずっと、待ってるんだけどね~」と、うれしくも厳しいお言葉をいただいておりました。でも、東京でのことは何も手伝えなかったな。はぁ、何をやってるんだろう、オイラは。

 そんなときに、このコラムでゼロから商品やサービスをつくるという企画が持ち上がりました。何だかよく分かりませんが、僕、ピンと来ました。実は、復興庁にいたこの2年間、温めていた話があったのです。

サメについて熱く語るやまけい

 それは「サメ」でした。

「え、サメ? ナニそれ? ソーシャルリーマンズが、何でサメなの?」

 相変わらずバブル世代の香りをほんのりと、いやバリバリと残した社中の最年長、臼井が言います。

「臼井さん、何言っているんですか。もう忘れちゃったんですか」
「ああ、そういえば、昨年一緒に出掛けた東北ツアーで、気仙沼でサメを見たね」
「さすが、ジャーマネ。それっすよ、それ」
「ああ、あれね」
「本当に覚えてます? 臼井さん」

 社中のマネージャー役を務める高橋は、やはりしっかり者。思い出してくれました。それに比べて、さっき打ち合わせでツアーのことを切り出したくせに、臼井は何だか微妙な感じです。

「あれは面白い取組みだったね」と高橋。

「そうでしょ、ジャーマネ。臼井さんもちゃんと思い出してくださいね」
「ちょっと待ってよ」