大衆車プリウス
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アナログ強化塾 第7回
連続時間方式のΔΣ型A-D変換器,今,注目される理由(前編)
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トヨタ自動車が2009年5月に発売したハイブリッド車「プリウス」。6月の新車販売台数では,軽自動車を含めた総合で初めてトップに立ちました。このプリウスは1997年に登場した初代から数えて3代目となりますが,今回のプリウスの特徴の一つは価格が安いことです。もっとも安いグレードは205万円。これまでのプリウスに比べて,さまざまな新しい機能が付いているにもかかわらず,この価格です。同じ程度の出力を備えるガソリン車とほとんど変わりません。これは一体,何を意味するのでしょうか。
今後のクルマの主役が,ガソリン車からハイブリッド車に交代するということを意味しているのです。205万円という価格は,決してコストを度外視した値付けではありません。205万円でも利益が出るように,さまざまな個所でコストダウンが図られています。
ハイブリッド車は当初,ガソリン車に比べて割高だったため,地球環境問題を意識する一部の先進的な人たちに受け入れられたに過ぎませんでした。このハイブリッド車に値ごろ感が出てきた今,燃料費を考慮すれば,ガソリン車よりも経済的なクルマになります。いよいよハイブリッド車が大衆車になるというわけです。
プリウスはなぜこれほど安く作ることができたのか――プリウスのライバルとされるホンダのハイブリッド車「インサイト」と比較しながら分析するとともに,他の電動車両(電気自動車)の動向なども含めて,日経エレクトロニクスの最新号の特集「大衆車プリウス」でまとめてみました。
このほか最新号では,中国で策定が進む新しいAV向けインタフェース規格に関する動向をまとめた解説「中国発「DiiVA」はHDMIを脅かすのか」,HD映像を処理可能なHDケータイの今後の行方を追った解説「「HDケータイ」は“ガラパゴス”を超えて」なども掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。
日経エレクトロニクス編集長 田野倉 保雄