今後の商品トレンドの端緒となり得るデジタル・カメラが,2009年6月~7月に相次いで発売された。オリンパスのレンズ交換機「E-P1」と,富士フイルムのレンズ一体機「Z300」である。前者の本体サイズは一眼レフに比べて圧倒的に小さい。「マイクロフォーサーズ」規格に準拠している。後者は,銀塩カメラ以来変わらなかった操作体系にメスを入れた。

出来は良いが…

 オリンパスのE-P1の愛称は,あの「PEN」である。銀塩カメラのPENは,小型の本体と安さで大ヒットした。同社は銀塩PENの生誕50周年にデジタル版をぶつけてきたわけだ。

 E-P1の仕上がりは,非常によい。パンケーキと呼ばれる単焦点(非ズーム)の薄型レンズを付けると特に「軽快で,本体に高級感のある,高画質な常用機として魅力的」(カメラ評論家の山田久美夫氏)である。

『日経エレクトロニクス』2009年7月13日号より一部掲載

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