大規模リコール問題に潜む、品質を揺るがす3つの落とし穴

　日本のものづくりへの懸念が広がっている。米国を中心に社会問題となっているトヨタ自動車の大規模リコールに加え、ホンダや日産自動車のリコールも発表された。

工程でのつくり込み能力を医療機器分野で生かす

　長期的な成長が可能な新産業を求め、医療機器分野に進出する企業が増えている。今まで培ったものづくりの実力を利用すれば、医療関係者の多様な要望を的確に実現できる。一躍、最先端の研究現場、臨床現場でキープレーヤーとして活躍することも可能だ。

同じモンを何カ所にも置くな

　今月号から、キヤノンやスタンレー電気の工場をカイゼン指導したことで知られる山田日登志氏を講師に迎え、ムダとりの基本を「誌上指導」してもらう。その方法とは、指導先工場で山田氏が実際に見つけたムダをクイズ形式で出題するというもの。答えを考えてからページをめくれば、山田氏の解説で答え合わせができる構成だ…

【第1回】部品の調達で問題頻発、品質の責任は日本側へ

　激変する中国。恐らく、その変化のスピードは多くの日本人技術者の想像を超えていると思います。　安い人件費を武器に、あらゆる国から資本を集めて工場が乱立したのは、もう一昔前の話。現在では、品質（Q）、コスト（C）、納期（D）の競争に勝ち残った、いわゆる「勝ち組」の工場が存在感を増しています。

あいづっこ純情

　福島県会津若松市にある福島県立会津工業高等学校は、1904年（明治37年）に福島県立工業学校として開校した。1929年（昭和4年）に会津工業学校、1948年（昭和23年）に福島県立会津工業高等学校と改称を重ね、2002年（平成14年）に創立100周年の記念式典を挙行した名門工業高校である。

【第1時限】数式を「イメージ」でとらえると、ただの記号が強力な武器になる

　この中に理数系の方ってどのくらいいますか？（生徒のほとんどが手を挙げる）数学っていうと、記号が並んでいるし、解を得るまでの作業は機械的だしで、ほとんどの人にとってつまらないものですよね。

【第1回】絶対価値

さあ、未踏の技術に挑もう

【第13回】創る──モジュラーデザインの世界

　前回、前々回と「創る」と題し、VE（Value Engineering）の優れた点や現在抱える問題点などについて触れた。今日の、世界を相手にしたものづくり競争に勝つには、いかに今までと変えるか、いかに競争力のある製品を創るか、そしていかに競争力のあるマネジメントをするか、にかかっている。「創る」と…

ハードロック工業

高精度かつ安価な製造技術で独走

　ハードロック工業の緩まないナット（商品名「ハードロックナット」、以下HLナット）は、新幹線のレールや電力会社の鉄塔をはじめ、産業機械や橋、道路といった大型建造物からベビーカーまで幅広く採用され、安全を支える部品として顧客から高い信頼を得ている。

【第1回】業務改革レベルの自己評価

プチアセスメントで弱点を知る

　製品開発期間は一昔前に比べると劇的に短縮され、製品は多機能化・軽薄短小化し、ますます複雑化する傾向にある。これらを実現するため、3次元モデルをベースにした開発プロセスの構築に多くの企業が取り組んできた。

「プリウス」のブレーキには技術的な問題がほとんどなかったと考える人が 45.4％

【調査テーマ】トヨタ自動車の品質問題が示唆する日本製造業の課題

ホンダが10年ぶりの新型スポーツカー、なぜハイブリッド車を選んだのか

　ホンダは2010年2月26日、ハイブリッド・システムを搭載したスポーツカー「CR-Z」を発売した。これは、同社にとってほぼ10年ぶりのスポーツカーだ。

産総研など、低温動作のSOFC試作、課題とされた起動時間を数分に短縮

　産業技術総合研究所などは、500～650℃で動作する出力200W級の固体酸化物型燃料電池（SOFC）モジュールと、600～650℃で動作する出力30W級のSOFCモジュールを試作した。

JMACが品質保証の実態を調査、費用も効果も把握する企業は半数

　日本能率協会コンサルティング（JMAC、本社東京）は2009年秋に「品質保証実態調査」を実施し、このほどその結果の一部を本誌に明らかにした＊。トヨタ自動車のリコールなどが大きな社会問題となる前の時期の調査だが、日本企業の品質保証体制が十分ではないのでは、という問題意識に基づいて実施した。

最後まで、安全なのはどれだ？

　上の図を見ていただきたい。1～5は、いずれもディスクブレーキを図示したものだ。円盤状の金属板（ディスク）を2枚のパッドによって挟み込むことで、金属板とパッドの間に摩擦力を発生させる。

安全の「共通化」はじっくりと

向殿 政男　明治大学 理工学部情報科学科 教授

　ユーザーの立場に立っていない──。これが、一連のトヨタ自動車の問題に対する私の最初の印象でした。なぜ、そう感じたのか。それは、自動車メーカーがどれほど意識しているかは分かりませんが、後にも先にも自動車ほどユーザーの立場を考慮しなければならない製品はないからです。

守れ、品質の誇り