日本のものづくりへの懸念が広がっている。米国を中心に社会問題となっているトヨタ自動車の大規模リコールに加え、ホンダや日産自動車のリコールも発表された。自動車に限らず不具合やリコールは後を絶たない。
「完璧な製品は造れない」という声も聞こえてくるが、それでは製品を買ったお客様は救われない。メーカーには、不良品を出荷しない、すなわち完璧品質の製品のみを出荷する体制と、万一の問題発生時に被害を最小限に食い止めてお客様の不安を速やかに取り除く体制の確立が求められる。
〔以下,日経ものづくり2010年4月号に掲載〕
アリックスパートナーズ・アジア シニア・アドバイザー(いすゞ自動車 元・専務取締役)