解説2

「Blu-ray課金」で行き詰まる 私的録音録画補償金

デジタル放送録画を巡って機器メーカーと権利者が決裂
NEレポート
ワールド・レポート
インタビュー

LED照明で驚くほどハンバーガーがおいしそうに見えるんです

石井 幹子氏
石井幹子デザイン事務所 代表取締役
ドキュメンタリー
三洋電機「Xacti」の開発 第3回

このデザインでなければ,商品化する意味がない

NEアカデミー
アナログ強化塾 第3回

アナログ技術の新潮流,時間分解能型回路とTDC(後編)

組み込み寺子屋2 第3回●ソフトウエア開発に利用する図

データと操作をカプセル化して,再利用性や保守性を向上する

クローズ・アップ
  • 家電:「使える」にはまだ遠い,一眼レフのHD動画
  • モバイル:国内でのLTE導入は1.5GHz帯で,周波数割り当て方針が固まる
  • クルマ:脱「簡易で安価なPND」,自動車メーカーとの協業に活路
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Siファウンドリー

編集長から

 日経エレクトロニクスの読者の多くの方は「SSD」という言葉をご存知かと思います。SSDとはsolid state driveの略で,NANDフラッシュ・メモリを用いたストレージ装置のことです。これまでHDDの搭載が当たり前のように考えられてきたサーバーや産業機器などで,HDDの代わりに,このSSDが続々と採用されるようになってきました(2009年4月20号特集)。これらの機器に共通するのは,SSDを搭載することで,性能向上や低消費電力化,低コスト化など,機器の付加価値の向上につなげている点です。

 そして今後はノート・パソコンやカーナビなどにもSSDが採用されると見られています。既にノート・パソコンでは,一部の機種で100Gバイト程度のSSDが搭載され始めています。こうした動きを後押しするのが,NANDフラッシュ・メモリの低価格化です。

 では,機器メーカーはHDDをスムーズにSSDに置き換えることはできるのか。ことはそう簡単ではなさそうです。NANDフラッシュ・メモリは低価格化と同時に,品質も低下していくためです。NANDフラッシュ・メモリの低価格化の原動力である微細化および多値化を進めれば進めるほど,記憶したデータの書き換え可能回数は減り,データ保持期間は短くなります。場合によっては,わずか数百回の書き換え可能回数になるケースもあり,こうなるとパソコンのストレージ装置として使うのは難しくなるでしょう。

 このほか最新号では,LED照明などの採用で省エネルギー化を進めるコンビニエンスストアの動向をまとめた解説「便利なだけじゃない,省エネで先を行くコンビニ」,デジタル放送録画を巡って対立する機器メーカーと権利者(著作権団体)の動きを追った解説「『Blu-ray課金』で行き詰まる私的録音録画補償金」,そして米Amazon社の電子ブック「Kindle」の新旧機種を分解したNEレポートも掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。

日経エレクトロニクス編集長  田野倉 保雄