どう付き合うかSSD
- Amazon社の電子ブック「Kindle」の新旧機を分解
ケータイの設計思想で低コスト化 - 直流400V対応のコンセント,NTTファシリティーズらが開発
アーク放電を消去する機構を内蔵し,安全性を確保 - 念じることでロボットを操作,ホンダらがBMI技術を開発
独自の判別手法で4択の識別精度90%を実現 - 発光効率210lm/Wの有機EL素子
2倍超の光取り出し効率で実現
高屈折率層が半導体層から光を吸い出す - 中小型パネルも業界再編に突入,強い機器メーカーを軸に集約へ
2008年後半からの急激なパネル余剰の進行が呼び水に
- from 米国 オバマの80兆円がエネルギー,医療を変える
アナログ強化塾 第3回
アナログ技術の新潮流,時間分解能型回路とTDC(後編)
組み込み寺子屋2 第3回●ソフトウエア開発に利用する図データと操作をカプセル化して,再利用性や保守性を向上する
- 家電:「使える」にはまだ遠い,一眼レフのHD動画
- モバイル:国内でのLTE導入は1.5GHz帯で,周波数割り当て方針が固まる
- クルマ:脱「簡易で安価なPND」,自動車メーカーとの協業に活路
Siファウンドリー
日経エレクトロニクスの読者の多くの方は「SSD」という言葉をご存知かと思います。SSDとはsolid state driveの略で,NANDフラッシュ・メモリを用いたストレージ装置のことです。これまでHDDの搭載が当たり前のように考えられてきたサーバーや産業機器などで,HDDの代わりに,このSSDが続々と採用されるようになってきました(2009年4月20号特集)。これらの機器に共通するのは,SSDを搭載することで,性能向上や低消費電力化,低コスト化など,機器の付加価値の向上につなげている点です。
そして今後はノート・パソコンやカーナビなどにもSSDが採用されると見られています。既にノート・パソコンでは,一部の機種で100Gバイト程度のSSDが搭載され始めています。こうした動きを後押しするのが,NANDフラッシュ・メモリの低価格化です。
では,機器メーカーはHDDをスムーズにSSDに置き換えることはできるのか。ことはそう簡単ではなさそうです。NANDフラッシュ・メモリは低価格化と同時に,品質も低下していくためです。NANDフラッシュ・メモリの低価格化の原動力である微細化および多値化を進めれば進めるほど,記憶したデータの書き換え可能回数は減り,データ保持期間は短くなります。場合によっては,わずか数百回の書き換え可能回数になるケースもあり,こうなるとパソコンのストレージ装置として使うのは難しくなるでしょう。
このほか最新号では,LED照明などの採用で省エネルギー化を進めるコンビニエンスストアの動向をまとめた解説「便利なだけじゃない,省エネで先を行くコンビニ」,デジタル放送録画を巡って対立する機器メーカーと権利者(著作権団体)の動きを追った解説「『Blu-ray課金』で行き詰まる私的録音録画補償金」,そして米Amazon社の電子ブック「Kindle」の新旧機種を分解したNEレポートも掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。
日経エレクトロニクス編集長 田野倉 保雄