中小型液晶パネルの主な用途は携帯電話機

 中小型の液晶パネル業界に,再編の波が猛スピードで押し寄せている。ここ数年,テレビ向け大型パネルの分野では,強い機器メーカーを軸にして限られた陣営に集約する動きが繰り広げられてきた。同様の構図が,中小型パネル業界にも広がり始めた。

 象徴的な動きが,2009年3月に明らかになったソニーとセイコーエプソンの事業提携に向けた協議開始である。ソニーは事業を強化,エプソンは事業を縮小する方向だ。同社代表取締役社長の碓井稔氏は「自社にアプリケーションがない」と,提携協議を始めた胸の内を打ち明ける。デジタル・カメラなど機器に強みを持つキヤノンが,いずれ日立ディスプレイズを子会社化するのも,同様の動きといえる。

『日経エレクトロニクス』2009年4月20日号より一部掲載

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