「この戦いの結末はどうなるんだろうか」。業界関係者ならずとも多くの人が注目していた,次世代光ディスク規格の標準争い。その戦いは,2008年2月19日にHD DVD規格を推進する東芝が撤退を表明することで幕を閉じた。2007年末に米ハリウッドの映画会社Warner Bros社が,ライバルのBlu-ray Disc規格への支持を表明したことが,幕引きのきっかけになった。
2008年のデジタル家電分野のランキングは,次世代光ディスク規格争いに関する記事が上位を占めた。首位になった「なぜWarner社はBlu-ray支持に回ったのか,2007年の次世代DVD戦争を総括する」は,Warner Bros社が突然表明したBlu-ray Disc規格への支持について,米国で開催された展示会「CES」での取材を基に分析したものである。4位と6位にも同様のテーマの記事がライク・インした。
▼ 2008年「デジタル家電」記事ランキング
地上デジタル放送などの録画機向けの新しい著作権保護ルール「ダビング10」の導入を巡る紆余曲折も注目を集めた。ダビング10は最終的に2008年7月4日午前4時に導入されたが,一時は関係者の交渉が頓挫する場面もあった。当初予定の2008年6月2日午前4時から無期限延期になることを報じた記事が2位となった。
このほか,ベンチャー企業PTPが開発した地上アナログ・テレビ放送を1週間分すべて録画できる「SPIDER PRO」や,米Apple社が開発した最薄部4mmのノート・パソコン「MacBook Air」など,個性的な新製品の記事がランキングの上位に顔を出した。