どのような商品がヒットするのか? 顧客と一緒になって新商品の開発を考えるコンサルタント・多喜義彦氏は,「開発の鉄人」との異名を持つ。現在40数社の顧問を務める多喜氏は,これまで多くのヒット商品を世の中に送り出し,そして多くの顧客と幸せを分かちあってきた。
その秘訣は? 「人と違うものを作れ」「ナンバーワンではなくオンリーワン」なんて誰でも言えるフレーズ。アドバイスにもならない。具体的に,どうやって人と違うことをするのか。多喜氏が指導してきた企業には共通項がある。「執念深く開発する」「客にこびない」そして「時には力を抜く」――。この三つを守ると,かなりの確率で成功する。
この三つを実践し,そしてヒット商品を生み出してきた成功事例を紹介する。成功事例が分かれば,前向きに,そして楽しくものづくりができるのではないか。次の成功体験を得られるのは,ひょっとしてあなたかもしれない。
過去の好評コラム
「開発の鉄人」多喜義彦の楽しいものづくり
- よそ者だからできること―金型内組立
- 冷凍だって,うまいものはうまい―名物寿司
- “一人蒲田”なら任せやすい―試作工場
- 石橋がなければ,跳ぶ―小型チェーン
- 一生ものはこう作る―トイレ浄化機器
- ボリュームゾーンは狙わない―手動変速機
- 意外な出会いがやってくる―廃棄物処理
- 地雷原からの帰還―高圧線監視ヘリ
- ニッチでも,トップならやっていける―すしコンベヤ
- 隠し球か見せ球か,いや魅せ球か―ボール
- 激安市場の隣りに勝機あり―ようじ
「開発の鉄人」こと多喜義彦
1951年生まれ。1988年システム・インテグレーション設立,代表取締役に。現在40数社の顧問,NPO日本知的財産戦略協議会理事長,宇宙航空研究開発機構知財アドバイザー,日本特許情報機構理事,金沢大学や九州工業大学の客員教授などを務める。