[ELECTRONICS, GO FOR 2010] 第2回 情報家電
無線通信内蔵端末に大きな市場性,家電ならではの価値の提供が必須- Cellをテレビにどう使ったのか,高画質化と8番組録再機能に
東芝の「CELL レグザ」,2010年は「80万円」に低コスト化か - 目指すは“脱・売り切り”,JVC・ケンウッドが新事業
ラジオ放送のネット配信対応器を2010年春から投入 - 温度上昇に強い緑色蛍光体,電気化学工業が実用化
- 3G端末用CMOSパワー・アンプ,GaAs品と性能で肩を並べる
GSM用CMOSパワー・アンプの先駆者が開発 - C言語を対象にしたモデル検査,富士ゼロックスがソフト検証に適用
2次不具合検証向けにC言語からPromelaへの変換器を開発
厳選LSI設計講座 第2回
急速に普及するマルチコア技術,微細化に伴い論理LSIの主流へ
組み込み寺子屋2 第10回ソフトウエアとシステムのテスト出題と解説プロジェクトを円滑に進めつつ,システムの要求品質を確保
- モバイル:ケータイ出荷台数が40%減,業界再編の引き金に
- ディスプレイ:家庭用3Dテレビが2010年に続々登場,ソニーとパナソニックが本腰
- 医療エレ:自社の得意技術を活用したインフルエンザ対策が続々
相変化メモリ
「スマートグリッド」。最近よく耳にする言葉かと思います。今,温室効果ガス排出量の削減に向けて,世界各国で風力発電や太陽光発電などの再生可能エネルギーを大規模に導入する計画が活発化しています。ただ,再生可能エネルギーの発電量は気候条件によって大きく変動してしまう問題があります。例えば,風が吹かなければ風力発電のプロペラは回らず,日が照らなければ太陽光発電は力を発揮できません。
この問題を解決するための有効策が,蓄電池の導入とセンサ制御の活用です。蓄電池をバッファにすることで風力発電や太陽光発電の出力を安定化させたり,一般住宅や工場などの電力要求をネットワークに接続したセンサで監視・制御したりするのです。こうした処理を行うためのカギを握るのが次世代電力網,いわゆるスマートグリッドになります。
スマートグリッドの導入に力を注ぎ始めたのが米国です。米国政府は多額の資金を投入し,国家プロジェクトとして推し進めています。スマートグリッドの実現は,通信ネットワークの世界にインターネットが登場したときと同じような変革を起こす可能性があるといわれています。スマートグリッドは我々に何をもたらすのか,そして日本はスマートグリッドの導入に向けてどう動こうとしているのか。こういった視点から日経エレクトロニクスの最新号の特集「スマートグリッド ON!」をまとめました。
このほか最新号では,低価格オシロスコープの製品化動向についてまとめた解説「低価格オシロスコープは安さよりも用途で選べ」,激動する日本のシステムLSI業界の動きを追った解説「富士通マイクロ,東芝がシステムLSIで抜本改革」なども掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。
日経エレクトロニクス編集長 田野倉 保雄