夢のエネルギーと言われる「核融合発電」。「地上の太陽」とも称されるこの技術は、長きに渡り注目されてきましたが、その実用化がいよいよ近づいてくるのでしょうか――。
日経テクノロジーオンラインのテーマサイト「エネルギー」の2015年上半期(2015年1月1日~6月30日)のアクセスランキングで第1位となったのは、日経エレクトロニクスの2015年2月号の特集記事「核融合発電、再燃する開発競争」から「【第1部:全体動向】“地上の太陽”にあと一歩、2020年代前半にも実用化か」でした。国際熱核融合実験炉(ITER)計画の後を見据えた開発競争が、日本や韓国、中国、そして米国など世界の国々で始まっている様子を詳報した記事です。原子力発電システムへの信頼性が揺らぐ中、究極の発電システムが登場するのか、そしてその主導権は誰が握るのか、多くの読者の注目を集めました。
第2位に飛び込んだ記事も、未来の社会インフラを支えるエネルギーのあり方に切り込んだ記事「水素社会は切り札論、急浮上の不可思議」です。こちらも日経エレクトロニクスの特集記事「出番だ!蓄エネ」をテーマに、エネルギーの未来を展望するというもの。蓄エネルギー技術はさまざまなものが以前からありましたが、ここへきて突然「水素が切り札」という議論が出てきたことに対する違和感が語られています。
このほかランキングでは、5位、そして8位~10位にLiイオン2次電池に関連する話題が並びました。「脱3重苦を目指した、Liイオン2次電池登場前夜」など、元ソニーの西美緒氏の日経エレクトロニクス掲載の過去記事が人気を集めています。Liイオン2次電池のベーシックな部分や、過去の経緯を把握したいというニーズが根強くあることを反映しているようです。