日経テクノロジーオンライン(Tech-On!)のテーマサイト「設計・生産とIT」で、この1カ月間(1月16日~2月12日)によく読まれた記事に、ウルトラマンギンガの記事が2本入りました。この2本、つまり3位の「通信機能がないのにコンテンツが増える」と10位の「ウルトラマン関連グッズ利益最大化のからくり」は、「日経ものづくり」誌1月号に掲載した記事と、その関連記事です。赤外線で連動する怪獣と武器のおもちゃの企画について取り上げています。

 ウルトラマン関連グッズは、既存のコンテンツの蓄積があるため、「新登場する怪獣の分は新たにデザインを起こす必要があるが、それ以外は過去の資産を再利用」することでコストを大きく削減できる、と著者の美崎栄一郎氏が分析。そういえば「仮面ライダー」でも、名前からして過去10年(decade)のシリーズを再利用する意図が明確だった「仮面ライダーディケイド」(2009年)がありました。このような既存コンテンツの活用はテレビ番組だけではなく、さまざまなメーカーが参考にするべきではないか、と美崎氏は説いています。

 さらに、よく読まれた記事のランキング上位で目立つのは、キーワードを解説する記事。「幾何公差の基本を理解する」(6位)、「製造業を取り巻く課題とDITAの意義」(7位)、「Industrial Internet」(8位)、「DITAの基本的な特徴と制作方式」(9位)、「1Dシミュレーション」(11位)、「Industry 4.0」(14位)と続きます。前月に続いて「ななつ星in九州」のデザイナー、水戸岡鋭治氏へのインタビューも良く読まれました。

 このように、連載記事や解説記事がよく読まれる中で、4位に「新日鉄住金の名古屋製鉄所の停電---トヨタ、ホンダへの影響は」のニュースが入りました。自動車向けの鋼板を生産している同製鉄所が停電で操業を停止し、その影響が自動車メーカーに生じるのではないかとの問題意識で同日中に執筆した記事です。自動車関連のサプライチェーンの影響の大きさを物語っていると言えましょう。

 ニュースでもう1つよく読まれたのが「三菱重工の展示施設、3Dプリンターを使って設計体験ができる新プログラム導入」。相変わらず3Dプリンターは大きな注目を集めています。