「『チャンス』としての危機」——今回コラム・ランキングの一位に躍り出たこの記事のタイトルほど,現在多くのメーカーが置かれた立場を前向きにとらえたものはありません。言葉の上では納得できても,実践するのは至難の業です。その難題に果敢に挑む企業がいくつもあります。今回のニュース・ランキングを占拠した感のあるホンダや,三洋電機の買収に王手をかけたパナソニックが代表例でしょう。どちらの会社からも,分かりやすい戦略と,危機感に裏打ちされた本気度がひしひしと伝わってきます。もちろん,各社の思惑通りに事が運ぶかどうかは別の話。ただし,くだんのコラムにもあるように,「真剣さが違って」きたとき,人も企業も思った以上の力を発揮することは確かです。

 これまで日本企業の一部に対して,技術はあっても経営戦略がないといった批判がありました。現在の危機的な状況は,この状況を覆すキッカケになり得ます。本気になった日本メーカーが,持ち前の技術力と死にものぐるいの戦略で,世界市場を席巻する日は意外と遠くないのかもしれません。


12月15日~19日のニュース・ランキング


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