通信技術の最新情報をお届けするテーマサイト「通信」で,2008年に最もアクセス数が多かった記事は,「【速報】USB 3.0 「SuperSpeed USB」がついに公開」だった。
次世代高速インタフェースであるUSB 3.0の関連記事は,1位のこの記事のほか,アクセスランキング20位以内に,9位,11位,13位と4本が入り,この新規格に対する強い関心が伺えた。このほかにも,機器間を接続する新しい技術は,広く関心を集めた。2位の「WirelessHD」,3位の「人体通信」,5位と10位の「TransferJet」,7位の「WHDI」といった技術がそうだ。
▼ 2008年「通信」記事ランキング
2009年に注目される技術もこうした機器間の高速通信を担うインタフェース技術になりそうだ。2011年7月に予定されるアナログ停波まで3年を切り,HD映像に対応する機器の普及に拍車がかかるだろう。HD映像を機器間で高速転送する技術のニーズは高まるばかりだ。
USB 3.0の関連ICや最終製品に近い試作機は,2009年後半には姿を現すだろう。ひょっとすると,年末にはUSB 3.0搭載の機器が登場する可能性がある。
もう一つ,注目したいのがソニーが開発した「TransferJet」の動向である。超広帯域無線(UWB)技術を使って,最大3cmという短い通信距離で,最大560Mビット/秒で無線通信できるというもの。データを転送したい相手に「機器をかざす」という用途を想定しており,そのわかりやすさを含めて注目が集まっている。2008年7月にはソニーを中心に15社が集まって,TransferJetの相互接続仕様の確立に向けたコンソーシアムが設立されている。2009年早々にも各社から対応機器が登場する可能性が高い。