韓国,日本を押さえて,液晶パネル生産金額で世界一の座を確保している台湾。その台湾の液晶産業をけん引するAU Optronics Corp.(AUO)やChi Mei Optoelectronics Corp.(CMO)が,パソコン向け大型液晶パネルの事業への参入を表明してから,今年でちょうど10年が経った。当初は日本や韓国に比べてその存在感は小さなものだったが,その後,迅速な投資決断やコスト競争力を強みにして事業規模で一気に日本を抜き去り,韓国と肩を並べて競い合うレベルにまで成長した。
液晶業界は現在,パネル価格急落の荒波を受け,試練の場に立たされている。台湾メーカーの今後を危ぶむ声も聞こえてくる。ところが,台湾メーカーのトップは意気軒昂だ。直近は減産を続けるが,液晶テレビ市場の成長はこれからが本番であり,新工場建設や生産能力拡大の意欲はむしろ高まっている。このような台湾液晶パネル・メーカーの勝算を,各社のトップ・エグゼクティブに聞いた。
- 第1回●AUO社:成長戦略に揺るぎなし,50型級の市場開拓にも意欲
AU Optronics Corp. President&Chief Operating Officer
LJ Chen氏 - 第2回●CMO社:第8.5世代稼働,第6世代増強へ,規模拡大の戦略は不変
Chi Mei Optoelectroncis Corp. President
Jau-Yang Ho氏 - 第3回●Innolux社:モニター用はフル稼働,テレビ参入へ新工場の建設急ぐ
Innolux Display Corp. Chief Financial Officer Thomas Hsu氏 - 第4回●CPT社:さらなる成長へ,アライアンス戦略に賭ける
Chunghwa Picture Tubes, Ltd. Vice President, Sales&Marketing General Department
Brian Lee氏 - 第5回●HannStar社:中型パネル事業に活路,「5.3世代」工場の生産性を生かす
HannStar Display Corp. Vice President, Company Spokesperson
Chin-Hao Chou氏 - 第6回●PVI社:買収したHydis社を,利益を生み出す会社に変える
Prime View International Co., Ltd. President
YS Fu氏