NEレポート
インタビュー

高齢者が本当に求めるもの,それを実現してほしい

村瀬 澄夫氏
東員病院 院長(日本遠隔医療学会 元理事長)
ドキュメンタリー

電卓戦争からコンピュータへ

日の丸家電を世界に売った男(第1回)
NEアカデミー
厳選LSI設計講座(第5回)

十人十色の技術者を生かし,高効率の検証を実現

クローズアップ 新春特別版
  • モバイル:打倒「iPhone」の動きが顕著に,通信方式は「4G」移行元年に
  • ディスプレイ:3DテレビとカラーEPD端末に審判の時,LED搭載テレビは低価格競争へ
  • 医療エレ:デジタル・ヘルスケア市場の幕が開く,Continua対応製品が相次ぎ登場へ
  • クルマ:EVとPHEVは普及するか,「リーフ」と「Volt」に注目
  • 部品/部材:低価格化がLEDなど次世代照明の普及を後押し,フレキシブルなデバイスの実現が近づく
  • 組み込みソフト:Android台頭でOSのコモディティー化が加速,Web技術を備えたデジタル家電が花開くか
  • 家電:ソフトやサービス含めた総合力がカギ,通信・ネットと水平分業体制の活用が進む
  • 半導体:垂直統合モデルが事実上崩壊,材料を軸に新市場を開拓できるか
  • エネルギー:温室効果ガス削減に向けて関心高まる,スマートグリッドや再生可能エネルギー
キーワード

パワー半導体

編集長から

 エレクトロニクス業界における2009年の重大ニュースの一つとして,エレクトロニクス部品を満載した「ハイブリッド車の大躍進」がありました。エコ・カー減税などの追い風もあって,トヨタ自動車「プリウス」やホンダ「インサイト」などのハイブリッド車が大ヒット。特にプリウスは,国内新車の月間販売台数ランキングにおいて7カ月連続でトップを維持し続けています。

 2010年もエコ・カー・ブームは続きそうです。ただ,今年はハイブリッド車のみならず,電気自動車やプラグイン・ハイブリッド車など他の電動車両も話題を呼ぶことでしょう。そこで注目を浴びるのは,採用数がグッと増えるLiイオン2次電池です。例えば日産自動車は2010年秋に発売する,Liイオン2次電池搭載の電気自動車「リーフ」を2010年度に5万台,2012年度に20万台販売することを目標に掲げています。これらの台数分だけLiイオン2次電池も量産されることになり,その結果,現行の携帯電話機向けLiイオン2次電池市場を凌駕する,「電動車両向け」という新たな市場が生まれることになります。

 今後登場するであろう,Liイオン2次電池搭載の電動車両はリーフだけではありません。欧米の自動車メーカーはもちろん,中国メーカーなども続々と投入予定です。この電動車両向けLiイオン2次電池市場を狙って今,多くの既存の電池メーカーや新規参入メーカーが活発に動き始めています。大量の電動車両の登場によって一変するLiイオン2次電池市場は今後どのように動くのか,そこでカギを握る技術は何か――。こういった視点から最新号の特集「Liイオン電池,新時代へ」をまとめました。

 このほか最新号では,半導体製造技術の分野で世界最大の国際学会「IEDM 2009」の詳報解説「量産始まる32nm SoC 技術,0.5V動作SRAMなどに注目」,国内カーナビ・メーカーのパイオニアが仕掛けた特許訴訟に関する解説「スマートフォン・ナビに死角,パイオニア特許訴訟の余波」なども掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。今年も「日経エレクトロニクス」をどうぞよろしくお願いいたします。

日経エレクトロニクス編集長  田野倉 保雄