北欧から始まったLTEサービス
TeliaSonera社は欧州3カ国で2.6GHz帯の免許を取得しており,まずは2都市でサービスを開始した。

 「LTE(long term evolution)の導入は,有線通信と同じことを実現するだけではない。そこに“モビリティー”が加わることで,これまでにない利用形態が生まれるはずだ。当初は2010年のサービス開始を予定していたが,その計画を前倒ししてLTEの経験を積んでいく」(スウェーデンTeliaSonera社 President, Business Area Mobility ServicesのKenneth Karlberg氏)。第4世代移動通信システム(4G)に向けた技術を先取りするLTEの商用サービスを,TeliaSonera社が2009年12月14日に世界で初めて開始した。

 当初のサービス地域は,スウェーデンのストックホルムとノルウェーのオスロの2都市の一部だけである。販売するLTE対応データ通信端末の数も限定するなど,試験サービスの意味合いが強い。しかし,同社は2010年のうちにスウェーデンの25以上の都市や観光地,ノルウェーの4都市にサービス地域を拡大する計画を示すなど,2010年中に本格化させる計画だ。意気込みは利用料金にも表れている。例えばスウェーデンでは,2010年6月までは月額4スウェーデン・クローナ(SEK。1SEKは約12.6円)と破格だが,翌月から月額599SEKに変更する。

『日経エレクトロニクス』2010年1月11日号より一部掲載

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