健康管理に大きな市場あり,医療やバイオでも求められる電子技術
- Intelが48コア・プロセサ試作,本格的な多数コア時代へ準備
並列演算を超えた「連携プレー」効果を狙う - 実用化迫るTransferJet,ソニーが送受信LSIの販売を開始
2010年春にも対応製品が登場か - 日本通信がMVNOでIP電話,独自プロトコルで品質を確保
ケータイ事業で価格破壊を引き起こすか - 自然な入力の実現に本腰,Google社が検索技術を応用
スマートフォンで音声や画像を入力して検索 - パナソニック・グループがスマートグリッドに参入
2010年後半からデンマークで実用化
配線が1万8000本
伊方原発,中央制御盤のデジタル化(下)- 家電:Windows 7がスタートダッシュ,低迷していたパソコン市場を底上げ
- 半導体:CPUコアの拡充に動くARM社とMIPS社,マルチコア対応の中位品やマイコン向け投入
- エネルギー:工場からのCO2排出量を25%削減へ,太陽電池とLiイオン電池,省エネ機器を連携
スマートメーター
「リーマン・ショック」に端を発した世界的な不況によって,2009年春から夏にかけて米General Motors社やChrysler社といった超大型企業が破綻し,産業界を震撼させました。国内でも,エレクトロニクス業界を驚かせた破綻がありました。2009年7月に破産申請を行った大型ファブレス半導体ベンチャー,アイピーフレックスです。
同社は,日本の技術ベンチャーとしては総額64億円という多額の資金をベンチャー・キャピタルから調達し,ダイナミック・リコンフィギャブル(動的再構成)プロセサを手掛けてきました。大手機器メーカーとの取引もあり,弊誌でも何度か記事で取り上げてきた企業なので,ご存じの読者も多いことでしょう。破綻の要因としては,不況の波が押し寄せたこともありますが,ベンチャー企業の創業・育成に関する日本の構造的な問題が大きそうです。
「技術さえ良ければ,売れる」――。こう考えているのは何もベンチャーだけではなく,大手企業にも当てはまるかもしれません。最新号の特集「大型半導体ベンチャー破綻の真相」では,アイピーフレックスの破綻をマーケティングや技術などの点から分析し,エレクトロニクス業界が抱える課題を浮き彫りにしました。
このほか最新号では,次世代薄型テレビのカギを握る有機ELパネルの動向をまとめた解説「有機ELパネル,見えてきた大型化への道」,パソコン業界で急成長を遂げている台湾Acer社を分析した解説「ノートPC首位目前,Acer社はなぜ強い」,事業仕分けで世間の注目を集めた次世代スーパーコンピュータ・プロジェクトを検証した解説「検証・次世代スパコン,“仕分け”で競争脱落の危機」なども掲載しております。ぜひ,ご一読いただければ幸いです。
日経エレクトロニクス編集長 田野倉 保雄