米Google Inc.およびその日本法人であるグーグルが,「自然な入力」をテーマとした新サービスを矢継ぎ早に投入している。

 Google社の携帯電話機向けプラットフォーム「Android」搭載機や米Apple Inc.の「iPhone」を使って情報を検索する際に,音声でキーワードを入力できる「Google音声検索」や,Android搭載機のカメラを使って,カメラに写った情報を検索キーとして利用できる「Google Goggle」を公開した。さらに,日本語入力を快適にすることを目的とした「Google日本語入力」を開発した。いずれも,Web検索サービスの提供を通じて収集した膨大な情報や技術を活用している。

図1 自然なインタフェースを検索に取り込むGoogle社
Google社は検索サービスを提供するため,膨大な数のWebサイトに掲載された情報を取り込んだデータベースを持つ。これを応用することにより,自然言語処理や画像認識技術を盛り込み,自然な情報の入力を可能にした。

急ぎのときも音声なら検索可能

 Google音声検索とGoogle Goggleは,検索サービスの新しい使い方を提案するものである。モバイル環境ではソフト・キーボードなどを使って文字を入力するよりも,音声や画像をキー情報として検索できれば,より手軽に使える。

 Google音声検索は,Android搭載機とiPhoneで動く。検索画面のマイク・ボタンをタップすると,音声入力モードになる。音の情報をそのままGoogle社のサーバーに送り,サーバー側で音声を認識して検索キーを取り出し,検索結果を返す仕組みだ。「終電に間に合うかどうかを調べるのに立ち止まって検索する余裕はないが,音声入力であれば走りながらでも検索できる」(グーグル アソシエイト プロダクトマネージャーの井上陸氏)。

『日経エレクトロニクス』2008年12月28日号より一部掲載

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