図1 WPC規格に準拠した無接点充電パッド(型番:QE-TM101-W/-K)
図1 WPC規格に準拠した無接点充電パッド(型番:QE-TM101-W/-K)
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図2 USB対応モバイル電源パック(型番:QE-PL201-W/-K)。搭載するLiイオン2次電池の容量は5400mAh
図2 USB対応モバイル電源パック(型番:QE-PL201-W/-K)。搭載するLiイオン2次電池の容量は5400mAh
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図3  USB対応モバイル電源パック(型番:QE-PL101-W/-K)。搭載するLiイオン2次電池の容量は2700mAh
図3  USB対応モバイル電源パック(型番:QE-PL101-W/-K)。搭載するLiイオン2次電池の容量は2700mAh
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図4 単3・単4形ニッケル水素電池専用充電機能付キャリングケース(型番:QE-CV201-W/-K)
図4 単3・単4形ニッケル水素電池専用充電機能付キャリングケース(型番:QE-CV201-W/-K)
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図5 ムービングコイル方式の仕組み
図5 ムービングコイル方式の仕組み
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 パナソニックは2011年4月20日、非接触充電システムの業界団体であるWireless Power Consortium(WPC)が策定した規格に準拠した充電機器を販売すると発表した(発表資料 Tech-On! 関連記事1)。WPC規格に準拠していることを表す「Qi(チー)」マークが付いた製品を発売するのは、国内では日立マクセルに次いで2社目となる( Tech-On! 関連記事2)。価格はオープンで、発売日は2011年6月24日である。

 発売するのは,パッドの上に置くだけで充電できる「無接点充電パッド(型番:QE-TM101-W/-K)」と、無接点充電パッドで充電できる「USB対応モバイル電源パック(型番:QE-PL201-W/-K、QE-PL101-W/-K)」「単3・単4形ニッケル水素電池専用充電機能付キャリングケース(型番:QE-CV201-W/-K)」である(図1~4)。

送電用コイルが動く


 無接点充電パッドには、高い位置自由度を実現するため「ムービングコイル方式」を採用した。無接点充電パッドにWPC対応の機器を置くと、内蔵する送電用コイルがその位置まで自動的に移動する(図5)。

 WPCはワイヤレス給電技術として電磁誘導方式を採用しており、送受電コイルの位置を正確に合わせないと送電効率が大幅に低下してしまうという課題があった。この課題を解決するためにムービングコイル方式を開発したのは三洋電機である。同社は、2010年10月の「CEATEC JAPAN 2010」や同年12月の記者発表会で試作機を披露していた( Tech-On! 関連記事3 同4 日経エレクトロニクスの関連記事)。

充電池も同時に投入


 QE-TM101の外形寸法は146mm×170mm×20mmで、質量は約250g。出力は5Wである。2台の機器を充電エリアに置いた場合は、1台ずつ順次充電される。充電パッドの電源はACアダプタで、100-240Vの電圧に対応するため海外でも使用できる。

 USB対応モバイル電源パックは、内蔵するLiイオン2次電池に電力を蓄え、USB端子経由で携帯電話機やスマートフォン、携帯ゲーム機などのモバイル機器に給電できるもの。搭載するLiイオン2次電池の容量は、QE-PL201が5400mAh、QE-PL101が2700mAhである。QE-PL201を無接点充電パッドで充電すると、約7時間で満充電になる。QE-PL101では約5時間。

 QE-CV201は、無接点充電パッドで単3・単4型のNi水素2次電池を充電するためのユニット。充電完了後は、そのまま電池のキャリング・ケースとしても使用できるという。無接点充電パッドでの充電時間は、単3形2本が約3時間、単4形2本が約1.1時間。購入時には単3形の「充電式EVOLTA」が2本同梱される。