カメラの総合展示会「PMA 2006」の開催前日に現地ではさまざまなイベントが催された。その中から米Sony Electronics Inc.が主催したプレス向け説明会イベントと,イベント会社の米Pepcom社が主催した「digitalfocus」で目にした新製品などを紹介する。

■PMA関連記事
写真で見るプレイベント,Sneak Peek
写真で見るプレイベント,Sonyとdigitalfocus
速報,松下の一眼レフはライカ的外観・操作性
松下初の一眼レフ詳報,発売は夏か
Vivitar社の激安機は台湾Premier製
富士写が「ISO3200相当」のカメラ,感度競争で突き放す
Samsungから手ブレ補正機,音楽も再生可能
亜洲光学,光学式手ブレ補正機構を量産へ
さすがと思わせる,キヤノンのデジタル・カメラ事業
顔検出や一眼レフのゴミ消しソフトを開発,FotoNation社
Zoran社,2CPUコアのカメラ用ASSPを量産へ
NuCORE社,顔検出可能なASSPと高感度化に向けたAFE

Sony Electronics社のプレス向け説明会は,Universal StudiosそばのHard Rock Cafeで催された。
Sony Electronics社のプレス向け説明会は,Universal StudiosそばのHard Rock Cafeで催された。
[画像のクリックで拡大表示]
中央に写る黒色と銀色の筐体の機種が「DSC-H5」。右端の同じ外観の機種は「DSC-H2」。いずれも現行の光学式手振れ補正付き12倍ズーム機「DSC-H1」の後継に当たる。有効画素数はH5が700万,H2が600万。液晶ディスプレイは,H5が3インチ型,H2は2インチ型。想定価格は,H5が500米ドル,H2は400米ドル。両機種ともISO感度を1000まで引き上げられる。
中央に写る黒色と銀色の筐体の機種が「DSC-H5」。右端の同じ外観の機種は「DSC-H2」。いずれも現行の光学式手振れ補正付き12倍ズーム機「DSC-H1」の後継に当たる。有効画素数はH5が700万,H2が600万。液晶ディスプレイは,H5が3インチ型,H2は2インチ型。想定価格は,H5が500米ドル,H2は400米ドル。両機種ともISO感度を1000まで引き上げられる。
[画像のクリックで拡大表示]
従来機種の「DSC-S600」。米国において「この2週間くらいの機種別ランキングでトップ」(Sony Electronics社の説明員)に立っている。実売価格は199米ドル程度。同じ価格帯の機種の中で,600万画素,小さめの外形寸法,2インチ型液晶ディスプレイという3点を唯一満たしたことがヒットの要因という。
従来機種の「DSC-S600」。米国において「この2週間くらいの機種別ランキングでトップ」(Sony Electronics社の説明員)に立っている。実売価格は199米ドル程度。同じ価格帯の機種の中で,600万画素,小さめの外形寸法,2インチ型液晶ディスプレイという3点を唯一満たしたことがヒットの要因という。
[画像のクリックで拡大表示]
現在販売中の「DSC-W30」。小売価格が230米ドルほどと前述の「DSC-S600」に近く,本体が薄いといった特徴があるものの,販売台数はS600よりも大分少ないという。「200米ドル以下が米国市場における最大のボリューム・ゾーン」(Sony Electronics社の説明員)だからだ。これまでのデジタル・カメラにおける単価の下落ペースを考えると,2007年にはW30のような機種が「販売ランキングの上位に位置するかもしれない。製品の質を損なわずに200米ドル以下の価格を実現することが喫緊の課題」(前出の説明員)という。
現在販売中の「DSC-W30」。小売価格が230米ドルほどと前述の「DSC-S600」に近く,本体が薄いといった特徴があるものの,販売台数はS600よりも大分少ないという。「200米ドル以下が米国市場における最大のボリューム・ゾーン」(Sony Electronics社の説明員)だからだ。これまでのデジタル・カメラにおける単価の下落ペースを考えると,2007年にはW30のような機種が「販売ランキングの上位に位置するかもしれない。製品の質を損なわずに200米ドル以下の価格を実現することが喫緊の課題」(前出の説明員)という。
[画像のクリックで拡大表示]
2006年春に発売する超小型のUSBメモリも展示した。電子機器に内蔵する「メモリースティック マイクロ」とは別に,通常のUSBメモリとしての用途を想定している。右端はCompactflash規格に対応したハード・ディスク装置。
2006年春に発売する超小型のUSBメモリも展示した。電子機器に内蔵する「メモリースティック マイクロ」とは別に,通常のUSBメモリとしての用途を想定している。右端はCompactflash規格に対応したハード・ディスク装置。
[画像のクリックで拡大表示]
「digitalfocus」では,オスカー像が来場者を迎えた
「digitalfocus」では,オスカー像が来場者を迎えた
[画像のクリックで拡大表示]
「PowerShot SD700 IS」。PowerShot SDシリーズは,日本における「IXY Digital」シリーズに当たる。ただし,この機種は国内で未発表。PowerShot SDシリーズとして初めて,光学式手振れ補正機能を搭載した。「好評を博してきたシリーズだけに,手振れ補正をつけた今回の機種は確実にヒットするだろう」(複数の国内カメラ・メーカー)と評されている。発売は2006年3月。想定価格は499米ドル。
「PowerShot SD700 IS」。PowerShot SDシリーズは,日本における「IXY Digital」シリーズに当たる。ただし,この機種は国内で未発表。PowerShot SDシリーズとして初めて,光学式手振れ補正機能を搭載した。「好評を博してきたシリーズだけに,手振れ補正をつけた今回の機種は確実にヒットするだろう」(複数の国内カメラ・メーカー)と評されている。発売は2006年3月。想定価格は499米ドル。
[画像のクリックで拡大表示]
キヤノンは,初心者の層をさらに開拓しようと「PowerShot Aシリーズ」を4機種新たに発表した。このことに,国内競合メーカーの一部からは「驚いた。だがよく考えれば,いたずらに高級機にシフトしない正攻法の戦略」との声が聞かれた。写真は左から順に「PowerShot A450」,「同700」,「同530」,「同430」。想定価格は左から順に300米ドル,350米ドル,230米ドル,180米ドル。2006年4月発売。
キヤノンは,初心者の層をさらに開拓しようと「PowerShot Aシリーズ」を4機種新たに発表した。このことに,国内競合メーカーの一部からは「驚いた。だがよく考えれば,いたずらに高級機にシフトしない正攻法の戦略」との声が聞かれた。写真は左から順に「PowerShot A450」,「同700」,「同530」,「同430」。想定価格は左から順に300米ドル,350米ドル,230米ドル,180米ドル。2006年4月発売。
[画像のクリックで拡大表示]
光学式手振れ補正機能付き12倍ズーム機「PowerShot S3IS」。前機種「PowerShot S2 IS」と比べると,ISO感度を800に引き上げられること,有効画素数が100万多い600万に増えたことが主な特徴。想定価格は500米ドル。2006年4月発売。
光学式手振れ補正機能付き12倍ズーム機「PowerShot S3IS」。前機種「PowerShot S2 IS」と比べると,ISO感度を800に引き上げられること,有効画素数が100万多い600万に増えたことが主な特徴。想定価格は500米ドル。2006年4月発売。
[画像のクリックで拡大表示]
フランスDxO Labs社によるパソコン用ソフトウエア「DxO Opitcs Pro」の実演。画素単位での輝度の補正と,雑音やレンズに起因する画像の歪みの除去を同時に実行できる。前者の機能を備えるソフトウエアは多いものの,後者を同時に実現できる製品は数少ないと主張する。処理に要する時間は,補正内容やパソコンの演算能力によって大きく左右されるが,10秒ほどという。
フランスDxO Labs社によるパソコン用ソフトウエア「DxO Opitcs Pro」の実演。画素単位での輝度の補正と,雑音やレンズに起因する画像の歪みの除去を同時に実行できる。前者の機能を備えるソフトウエアは多いものの,後者を同時に実現できる製品は数少ないと主張する。処理に要する時間は,補正内容やパソコンの演算能力によって大きく左右されるが,10秒ほどという。
[画像のクリックで拡大表示]
フランスDxO Labs社は,上記で用いた補正アルゴリズムを基に,携帯電話機用ソフトウエアを開発中。写真はその評価キット。同ソフトウエアの特徴は,レンズの製造上のバラツキを補正できること。安価なレンズを使えるようになる。さらに,レンズに特定の加工を施して画像処理を実行すれば,被写界深度を広げられるという。米Texas Instruments Inc.の標準的な演算性能を備えたDSPで動作を確認済みとする。
フランスDxO Labs社は,上記で用いた補正アルゴリズムを基に,携帯電話機用ソフトウエアを開発中。写真はその評価キット。同ソフトウエアの特徴は,レンズの製造上のバラツキを補正できること。安価なレンズを使えるようになる。さらに,レンズに特定の加工を施して画像処理を実行すれば,被写界深度を広げられるという。米Texas Instruments Inc.の標準的な演算性能を備えたDSPで動作を確認済みとする。
[画像のクリックで拡大表示]
ペンタックスの「Opito T10」。3インチ型と大きなディスプレイにタッチ・パネル機能を備えた。右下の写真は操作画面の例である。同様なタッチ・パネル機能を備えた機種に,ソニーの「DSC-N1」がある。こちらは「米国の流通業者や消費者の評価が高い。デジタル・カメラの販売ランキングは5位くらい。一覧性の高さなどから受け入れられた。日本では,いま一つ売れていないようだけど」(Sony Electronics社の説明員)という。
ペンタックスの「Opito T10」。3インチ型と大きなディスプレイにタッチ・パネル機能を備えた。右下の写真は操作画面の例である。同様なタッチ・パネル機能を備えた機種に,ソニーの「DSC-N1」がある。こちらは「米国の流通業者や消費者の評価が高い。デジタル・カメラの販売ランキングは5位くらい。一覧性の高さなどから受け入れられた。日本では,いま一つ売れていないようだけど」(Sony Electronics社の説明員)という。
[画像のクリックで拡大表示]