日経テクノロジーオンラインの「新産業」サイトの直近1カ月(2014年7月28日~8月24日)のアクセスランキングでは、「ロボット」「ウエアラブル」関連の記事が相変わらずの人気でした。
ランキング首位を獲得したのは、ソフトバンクモバイルの家庭用ロボット「Pepper」の演出を担当した、吉本興業の担当者へのインタビュー記事「吉本興業が“ロボットの研究所”を立ち上げた理由」。Pepperへの関心は高く、第14位にはソフトバンクモバイルの開発担当者へのインタビュー記事「Pepperでは一貫して『人を喜ばせる』ことを目指した」がランクインしました。この他、ロボットを試験導入した介護現場の声を伝える記事「『100円ショップ』を駆使する介護の現場に、ロボットが入り込む余地はあるか?」が第5位に入っています。
こうしたロボットへの高い関心を受けて、日経BP社は本日、「国際ロボットカンファレンス 2014」(ランキング第7位)を開催します。第14位のインタビュー記事に登場したソフトバンクロボティクス Pepperプロジェクト 開発リーダーの林氏などが登壇します。インタビュー記事には収まりきらなかった話が、披露されるかもしれません。
ウエアラブル関連では、“メガネのパリミキ”で知られる三城ホールディングスなどが開発した「雰囲気メガネ」の発売決定を伝える「“メガネ屋さん”のウエアラブル、『雰囲気メガネ』がいよいよ発売へ」が第3位に入りました。このメガネは、ゲリラ豪雨などの天気予報を光や音で通知する機能も実装しています。自然災害が相次ぐ昨今、防災グッズとしても有用性が高いものとなるかもしれません。
この他、米Oculus VR社のヘッドマウントディスプレー「Oculus Rift」の開発者版第2弾「DK2」の分解記事がよく読まれました。「【その1】至る所に乾燥剤、Oculusの開発版新型機『DK2』」が第6位、「【その2】張り巡らされたフレキシブル基板」が第12位、「【その3】有機ELはSamsung製、予想外のタッチパネル制御IC」が第18位にそれぞれランクインしています。
個人的に注目しているのは、第16位にランクインした記事「産業革新機構とJDI、ソニー、パナソニックが有機ELディスプレーパネルで新会社を設立」です。有機ELディスプレーについては、テレビ市場への期待は残念ながらしぼんでしまいましたが、その他ではまだまだ用途の広がりがありそうです。オールジャパン体制の新会社「JOLED」が狙うのも、タブレット端末やサイネージなどの市場です。
現在、有機ELディスプレー市場は韓国Samsung Electronics社の独占状態。第18位の記事はそれを如実に物語っています。日本勢の巻き返しなるか、JOLEDの奮闘に期待しましょう。