アクセス記事ランキング(7/19~8/22)
産業機器・部材
1 HDDからSSDへの交換が原因に、JR九州がシステム障害について説明
2 ヘンケルジャパン、固着したボルトやナットを凍結・収縮させて外すスプレーを発売
3 バイオプラスチック(バイオプラ)
4 ソニー、内視鏡手術向けに3Dヘッドマウント・ディスプレイを用いるシステムを発売
5 第4回:高度600m、65tの重りで揺れから守る
6 ヤマダ電機が3D Systems社製3Dプリンタの販売を開始---イグアスと業務提携
7 従来比で約30%小型化した車載リアクトルをNECトーキンが開発
8 第3回:新たなセルロース系樹脂を開発、耐熱性や強度特性に優れる
9 ソニー、医療用に3D対応の32型液晶モニターを発売
10 リハーサルを終え準備万端、8月27日打ち上げ予定のイプシロンロケット試験機
11 Mercedec-Benz「A-Class」のクロスカービーム、接着剤でアルミとPAを接合し20%軽量化
12 華為技術日本、研究開発拠点を横浜へ移転・拡張
13 Kinectを利用して、指や手の動作でCT画像を遠隔操作できるシステム
14 IHI、韓国でターボチャージャの合弁会社設立、新たな生産拠点に
15 東芝、放医研から超伝導磁石を用いた重粒子線がん治療用照射システムを受注
16 水中の汚染物質を迅速に無毒化、パナソニックが光触媒粒子を使った浄化技術開発
17 CYBERDYNEの「ロボットスーツHAL」が欧州で医療機器の認証を取得
18 分かりやすい!技術者のための経営入門
19 GEヘルスケアがマンモ専用ビューア発売、パナソニック、バルコとのコラボで開発
20 CYBERDYNEがドイツに新会社、「ロボットスーツHAL」による治療に労災保険の適用開始

 テーマサイト「産業機器・部材」における今回(期間:2013年7月19日~8月22日)のアクセスランキングでは、材料関連の記事が注目を集めた。

独創的な発想と意外性が読者を引き付ける?

 その1つが、2位の「ヘンケルジャパン、固着したボルトやナットを凍結・収縮させて外すスプレーを発売」という記事である。これは、タイトル通り、さびや腐食で固着したボルト・ナットなどを取り外しやすくするスプレー潤滑剤に関する記事だ。

 固着部分を瞬間的に-43℃で凍結させ、その際に生じる収縮によってすき間をつくり、そこへさらに潤滑剤を浸透させるというアイデア商品。これまでは、ボルトやナットが固着した場合、焼き切るぐらいしか方法がなかったが、同商品を使うと固着の中心部にスプレーするだけで済む。固着部を凍結・収縮させるという独創的な発想とその意外性が読者を引き付けたと思われる。

バイオプラは持続可能社会への重要技術

 材料関連の記事としてもう1つ注目を集めたのが、3位の「バイオプラスチック(バイオプラ)」である。バイオプラとは、原料(あるいはその一部)に再生可能な生物資源(バイオマス)を使った樹脂のこと。いずれは枯渇する化石資源を使った従来樹脂とは異なり、持続可能社会の構築に貢献できる。同記事では、そうしたバイオプラにおいて、この1~2年で新樹脂の開発や物性の改善、供給体制の整備が進み、徐々に適用範囲が広がってきていることを紹介。さらに、食品/飲料/トイレタリー向けの容器などに利用されることが増えてきており、これによって量産がさらに進めば、バイオプラの低コスト化につながることを紹介している。

 一般に、材料の研究・開発には長い歳月を要すると言われる。事実、化石資源を原料とする従来樹脂も100年を優に超える長い歳月をかけて進化し現在に至っている。バイオプラは、そうした従来樹脂に比べるとまだ歴史が浅い。だが、短い歳月の中で、着実に進化を遂げている。化石資源が枯渇すれば、それを原料とする従来樹脂は新たには造れなくなる。そのとき困らないためにも、今からバイオプラを開発し、それを使い、バイオプラの製造・活用に関するノウハウを蓄積していく必要がある。そうした意味で、バイオプラの動向に関心を持つ読者が多かったのかもしれない。

 ちなみに、この記事は、これまでTech-On!で紹介してきたバイオプラ関連の記事の中から代表的なものを集めたリンク集にもなっている。