インドの財閥系エネルギー事業者であるタタパワー(Tata Power)社は10月31日、マハラシュトラ(Maharashtra)州サーターラー(Satara)県で出力30MWのメガソーラー(大規模太陽光発電所)が稼働を開始したと発表した。

 同社グループの100%子会社であるTata Power Renewable Energy社(TPREL)が、サーターラー県のPalaswade地区にある140エーカー(56.6ha)以上の土地に建設したもの。インド国内で製造された結晶シリコン製太陽光パネルを用いているという。

 年間に6200万kWh以上の発電量を見込んでおり、インドの平均的な家庭1万4000世帯以上の電力需要を賄えるとしている。

 プロジェクトの主な特徴として、砂防ダムに貯める雨水を用いて発電所のメンテナンスを行うことを挙げている。マハラシュトラ州のこの地域は、干ばつに見舞われて水不足になりやすいため、環境に配慮した方法を採用したという。また、貯水した雨水の一部は、灌漑など他の用途でも利用可能とすることで、周辺地域の利水にも配慮する。

 TPRELはタタパワー社が再生可能エネルギー発電事業に取り組むための主要な投資手段となっており、現在稼働中の再エネによる設備容量は合計1487MW。

 内訳は風力が530MW、太陽光が957MWであり、マハラシュトラ州以外にもグジャラート、アーンドラ・プラデーシュ、パンジャブなどの9州で発電所を運用している。さらに、373MW近くを追加する計画という(関連記事1)(関連記事2)(関連記事3)。