用語解説

　通常，溶融時に液晶状態になる熱可塑性樹脂を指す。広義には，溶媒に溶けたときに液晶状態になるアラミドなども含まれる。前者をサーモトロピックLCP，後者をライオトロピックLCPと呼ぶ。

　構造材料として商品化されているLCPのほとんどは，芳香族ポリエステルだが，中にはエーテル結合やイミド結合などを含むタイプもある。

　LCPの最大の特徴は，溶融時に通常の結晶性ポリマーが糸まり状に絡み合っているのに対して，規則性を持っており,固化時にも基本的にはその構造が変わらないことである。このために，収縮などの成形変化なしに分子が規則的な成形品が得られる。結果として，高強度で高剛性，低収縮率，高流動性などの物性が得られる。こうした溶融挙動から物性に異方性があることも大きな特徴で，そうした挙動を知った上で使いこなす必要がある。

供給・開発状況
2005/09/01

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