神戸製鋼所は,2005年度第1四半期(2005年4月1日~6月30日)の連結決算を発表した(PDF形式の発表資料)。売上高は3699億円,営業利益は502億円,純利益は239億円。同社は今年度から四半期ごとの業績を発表しており,対前年同期の増減率は明らかにしていないが,販売平均単価が大幅に上昇している中,販売量は昨年度並みのペースを保っている。

 鉄鋼市場では,製造業向けの高級品と主に建材用途の汎用品という二極化が進んでおり,高級品は需給が一杯いっぱいであるのに対し,汎用品は輸入鋼材を中心に在庫が余り気味。第1四半期には自動車向けなどで値上げを勝ち取っており,今後も現在の販売平均価格を維持したいことから,第2四半期は10万tほど減産するという。国内鉄鋼メーカーでは,JFEスチールが既に同期での減産を表明している。平均販売単価は,2004年度上半期が5万3500円,同下半期が6万900円であるのに対し,2005年度第1四半期は6万8000円。

 アルミニウム・銅事業では,第1四半期が飲料用アルミ缶やエアコン部品の需要期であることから,売り上げを伸ばした。磁気ディスク用のアルミ基板や電子材料用銅板も好調に推移。銅管は,欧州のエアコン市場の伸び悩みなどもあって,需要に陰りが見られるという。

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