用語解説

 外から応力がかかると電圧が発生したり,逆に電圧をかけるとある方向に歪(ひずみ)が生じて変形するセラミックス。組成としては,チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸バリウム,ニオブ酸リチウム,タンタル酸リチウムなどのペロブスカイト構造結晶が多い(ポリフッ化ビニリデンなどの高分子も圧電効果を示す)。

 実用化が最も進んでいるチタン酸ジルコン酸鉛には,2成分系,3成分系,改良系など多くの組成・組織のバリエーションがあり,微妙な違いが各メーカーのノウハウになっている。2成分系は,チタン酸鉛とジルコン酸鉛の比率を調整したもので,3成分系はチタン酸鉛とジルコン酸鉛に第三の成分として別のペロブスカイト構造結晶を混合したもの。さらに鉛の一部をランタン(La)やネオジム(Nd)などの希土類元素に置換することで性質を改善したりすることがある。

 圧電セラミックスはさまざまな用途に用いられている。例えば,アクチュエータやセンサなどである。自動車の乗り心地を高める電子制御サスペンションのショックアブソーバには,センサとアクチュエータの両方で圧電セラミックスが使われている。

 圧電セラミックスは,強誘電性を持つ。つまり,同セラミックスに直流電圧を印加すると,分極方向がそろう。そしてその分極は,直流電圧を印加するのをやめても残る。これを残留分極という。こうした性質を生かして,強誘電体メモリ(FeRAM)の材料などにも使われる。

供給・開発状況
2005/09/01

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