用語解説

 機械構造用炭素鋼と合金鋼は通常,2段階の熱処理を施した後に利用される。850℃前後のオーステナイト相域まで加熱してから急冷し,組織をマルテンサイト相とする焼き入れ処理と,その後に550℃~650℃に熱して機械的性質を調整する焼き戻し処理である。この焼き入れ・焼き戻し処理によって鋼の機械的性質を調整することを,調質熱処理と呼んでいる。

 こうした調質熱処理を省いて,鍛造して空冷,または圧延して空冷したままでも調質鋼に匹敵する機械的性質を備えるのが非調質鋼である。

 一般的な非調質鋼は,炭素鋼にバナジウム(V)を添加したものである。用途は,炭素鋼の調質材の代替である。従来の炭素鋼の調質材は組織が焼き戻しマルテンサイト相になっているのに対し,非調質鋼はパーライト相・フェライト相の混合組織の中に微細なバナジウム炭化物(VC)が析出,その析出物によって強化されたものになっている。

供給・開発状況
2005/09/01

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