用語解説

 正確には機械構造用合金鋼のこと。炭素鋼にCr(クロム)やNi(ニッケル),Mo(モリブデン)などの合金元素を加えて,焼き入れ熱処理の効果を高めた鋼種である。

 一般に,部品が小型なら熱容量があまり大きくないので中心部まで十分に焼き入れできるが,大型部品だと中心部まできちんと焼き入れできるかが問題になりやすい。そこでSCrやSCMなどが使われる。こうした機械構造用合金鋼は焼き入れ性に優れているので,中心部まで焼き入れしやすい。水冷ではなく空冷でも焼き入れできるので,急冷時の熱応力による残留応力が少なくなる効果もある。

 合金鋼は,合金元素がフェライト相に固溶したり(固溶体強化),微細な析出粒子を出す(析出強化)などの強化機構によって靭性を高める効果もあり,耐摩耗性などにも優れている。

 SCrは,Crを0.90~1.20質量%添加したクロム鋼と呼ばれている合金鋼である。6種類ある。その中のSCr415と同420は,浸炭処理が必要な部品向け。

 SCMは,Crを0.90~1.20質量%程度,モリブデンを0.15~0.30質量%ほど添加したクロム・モリブデン鋼と呼ばれる合金鋼である。10種類ある。SCr,SCMともに焼き入れ性を保証した品種である「H」が用意されている。これはJIS記号の最後にHを付加して表示される。

供給・開発状況
2005/09/01

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