Pbフリーはんだで実装した積層セラミック・コンデンサの絶縁抵抗(IR)が劣化するという問題。二つの条件が重なると発現するとされている。1つは「Sn-Zn系Pbフリーはんだを使って実装していること」,もう1つは「湿度が高いこと」である。これらの条件が重なると積層セラミック・コンデンサが劣化し,IR値が小さくなってしまう恐れがある。

 現時点で,IR劣化に至るメカニズムは解明されていない。分かっていることは,IR劣化を生じた積層セラミック・コンデンサでは例外なく水素や水素イオンが検出されているということである。

図 水素や水素イオンが絶縁抵抗の劣化要因である可能性が高い
図 水素や水素イオンが絶縁抵抗の劣化要因である可能性が高い日経エレクトロニクス2005年11月21日号より抜粋)