半導体のパッケージ・クラックとは,主にリフロー・ハンダ付け工程の過熱時に発生する半導体のモールド樹脂に生じる亀裂のことをいう。亀裂によって,最悪の場合はチップとリード・フレームを電気的に接続するAu(金)配線を切断してしまう恐れがある。

 パッケージ・クラックの問題が大きくなっているのは,Pbフリー・ハンダの溶融温度が約+210℃~+220℃と従来のSn(スズ)-Pb共晶ハンダよりも数十℃も高いことに起因する。一般的にモールド樹脂はチップとの接着性には優れているが,ダイ・パッドとの接着性は悪い。それが要因となって,リフロー・ハンダ付け工程で加熱する際にパッケージ・クラックが発生してしまうことがある。このクラックは図中の1→2→3→4の順に起こる。

パッケージ・クラックが発生する原因の例
図 パッケージ・クラックが発生する原因の例
2005年2月28日号より抜粋)