画面中央部にあるのが,ゲーム・アプリのアイコン
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シューティング・ゲームで遊ぶ
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クラッシュ・バンディクーも楽しんでみた
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 時差ぼけで眠い目をこすりながら移動していると,GDCの講演会場にある廊下で「Sony Ericsson」の文字が躍る小さいブースが目に入った。近づいてみると,そこにはSony Ericsson Mobile Communications社が先日発表したスマートフォン「Xperia PLAY」が置いてあるではないか(Tech-On!関連記事1関連特別記事の目次)。記者は,最近発表された任天堂の「ニンテンドー3DS」とソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)の「NGP」には触ったことがあるが,まだXperia PLAYの経験はない(Tech-On!関連記事2)。そこで,いてもたってもいられず,早速いじりに行く。

 Xperia PLAYは,スライド型の筐体を採用しており,スライドした際の筐体下側には,ゲーム用として右側に十字キー,左側に入力ボタンを備える。ボタンの配置は,SCEのプレイステーション(PS)シリーズのコントローラとほとんど同じになっている。入力ボタンは,「○」「×」「△」「□」といった,PSシリーズでおなじみの4種類に,「スタート」と「セレクト」を加えた計6個。「L」や「R」といったボタンも,筐体の側面に配置されており,十字キーを左手,入力ボタン群を右手で操作するように筐体を持つと,ちょうど両手の人さし指で押せるような位置にある。

 展示してあったXperia PLAYには,既にいくつかのゲーム・ソフトがインストールされていた。対戦格闘ゲームやシューティング・ゲーム,レース・ゲーム,アクション・ゲームなどだ。そこで,これらのゲーム・ソフトを試遊する。PSシリーズと同じボタンを利用できるので,説明なしにおおむね操作でき,楽しめた。

 ただし,操作に迷ったり,違和感を覚えたりする場面もあった。操作に迷ったのはまず,「決定」動作。PSシリーズでは,一般に「○」ボタンが決定となる。そのため,Xperia PLAYの「○」ボタンを押して選択肢を選ぼうとしたが,選べない。困っていると,そばにいた説明員が,「決定ボタンは日本とは逆です」と教えてくれる。

 「そうか! そういえば,こちらでは『×』ボタンが決定だった」(日本で「×」はキャンセル・ボタン)

 こう思い出し,早速「×」ボタンを押すと,見事決定となった。海外と日本では決定ボタンの割り当てが異なることをすっかり忘れていた。

 タッチ・パッドの操作や入力ボタンの大きさにも多少の違和感を覚えた。タッチ・パッドに親指を置いて動かすと,あたかも十字キーで操作するかのように,ゲーム内のキャラクターを動かせる。つまり,タッチ・パッドが十字キーの代用になるのだ。タッチ・パッドによる操作は十字キーによる操作とそれほど変わらないが,若干の操作感の違いがあった。慣れれば問題にならないのかもしれないが,タッチ・パッドでの操作のほうが,ゲーム中のミスが増えた(記者のゲームの腕前にも問題があるとは思いますが…)。

 前述したとおり,入力ボタンの種類や配置などはPSシリーズとほぼ同じ。しかし,入力ボタンの大きさはやや小さいと感じた。そのため,入力ボタンが親指にめり込む感じがして,気になった(興奮して力を入れ過ぎただけかもしれないですけれど…)。

 ちなみに,ここまで試遊したゲームはすべて「Androidアプリ。『Android Market』で購入できるもの」(説明員)。そこで,SCEがAndroid端末向けに提供するゲーム配信サービス「PlayStation Suite(PSS)」で購入できるゲームはないのかと説明員にたずねると,「クラッシュ・バンディクーがある」との返答が(Tech-On!関連記事3)。同ゲームは,初代PS向けのアクション・ゲーム。人気は高く,その後も続編が開発され,シリーズ化している。

 PSSでは,まず初代PSのゲーム・ソフトを提供するので,今回遊んだクラッシュ・バンディクーは,初代PS向けの内容と同じものだという。Xperia PLAYは,SCEが開始した認証プログラム「PlayStation Certified」に準拠した最初の端末だけあって,スムーズに操作できた。

 と,そうこうしているうちに,お目当ての講演が始まる時間が近づいてきた。名残り惜しいがそろそろ行かねばならぬ。最後に説明員にお礼を言いつつ,発売日を聞くと,「米国ではVerizon Wireless社が2011年3月末に発売する」とのこと。待ち遠しい。