図1 ”セパレート・ケータイ”「F-04B」(富士通製)
図1 ”セパレート・ケータイ”「F-04B」(富士通製)
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図2 ディスプレイ部とキーボード部を一体化した状態
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図2 ディスプレイ部とキーボード部を分離すると,QWERTYキーが現れる
図2 ディスプレイ部とキーボード部を分離すると,QWERTYキーが現れる
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図4 ディスプレイ部とキーボード部ともにLiイオン2次電池を搭載する
図4 ディスプレイ部とキーボード部ともにLiイオン2次電池を搭載する
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図5 「プロジェクターユニット」を接続して投射した様子
図5 「プロジェクターユニット」を接続して投射した様子
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図6 前から見たところ
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 NTTドコモは2009年11月10日の2009年冬~2010年春モデル発表会で,ディスプレイ部とキーボード部を分離できる“セパレート・ケータイ”「F-04B」を発表した(2009年冬~2010年春モデルの第1報)。ディスプレイ部とキーボード部は,Bluetoothによる無線通信でデータをやり取りする。同社は,2008年10月に開催された「CEATEC JAPAN 2008」で試作機を披露していた(CEATEC JAPAN 2008での記事)。当時の試作機も富士通が手掛けていた。「2008年当時から製品化に向けた企画を富士通と進めていた」(NTTドコモの説明員)という

 F-04Bは,ディスプレイ部に通信回路やアプリケーション処理回路を実装したメイン基板など,携帯電話機の主要機能をほぼ集約する。3.4型液晶パネルの表面には文字入力に対応したタッチ・パネルを搭載する。このため,「通話やメール作成,ワンセグの視聴などディスプレイ部のみでも利用可能」(NTTドコモの説明員)という。つまり,キーボード部はBluetooth通信機能を備えるキーボードとヘッドセット(マイクおよびスピーカー)なのである。

 F-04Bのキーボード部とディスプレイ部を一体化した際には,スライド式の携帯電話機として使用できる。ディスプレイ部とキーボード部を分離した際には,QWERTYキーによる操作も可能だ。ディスプレイ部とキーボード部のどちらかが見当たらない場合,見当たらないユニットを音と光で知らせてくれる「ケータイサーチ」機能を備える。

 なお,ディスプレイ部とキーボード部にはそれぞれ,Liイオン2次電池を搭載する。容量については「共に800mAh程度」(NTTドコモの説明員)という。充電する際には,一体化した状態でディスプレイ部が備える端子から給電する。

プロジェクターには「DLP Pico」を使用

 F-04Bはオプションの「プロジェクターユニット」を接続すると,携帯電話機に格納された映像や画像データを投射できる。プロジェクターユニットは,F-04Bに直接使用した場合に使用できる。販売価格は「まだ決まっていない」(NTTドコモの説明員)という。明るさは「6lm程度は確保したい。さらに明るさを何段階かに調整できるようにする予定」(同)という。連続駆動時間は「最大輝度で2時間程度」(同)とした。搭載する電池容量は,「ディスプレイ部やキーボード部と同様に800mAh程度」(同)という。

 プロジェクターの光源にはRGB3色のLEDを使用する。駆動素子には,米Texas Instruments Inc.の「DLP(digital light processing) Pico」チップセットを搭載する。画素数は854×480画素(WVGA相当)であり,第2世代となるDLP Picoチップセットを採用したとみられる。

 NTTドコモはCEATEC JAPAN 2008において,「プロジェクター・ケータイ」の試作機も披露していた(CEATEC JAPAN 2008での記事)。ただし,当時の試作機は既存の携帯電話機(シャープ製)に超小型プロジェクターを一体化していた。