展示品。携帯電話機器の下部がプロジェクター部分となっている。
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映像を投射した様子
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 NTTドコモは,プロジェクター機能を備えた携帯電話機を試作,動作デモを披露した。同社の既存の携帯電話機をベースに,超小型プロジェクターを一体化した形状となっている。

 プロジェクターの光源には赤色,緑色,青色のLEDを使う。米Texas Instruments Inc.(TI社)の「DLP(digital light processing) Pico」チップセットを搭載する。DLP Picoは,携帯機器向けに小型化したDMDと,その駆動LSIなどで構成する。画素数は480×320画素のHVGAである。

 明るさは7.5lmで,プロジェクター・モジュールの消費電力は3W程度である。実演では,内蔵するLiイオン2次電池を充電しながら映像を再生していた。Liイオン2次電池は携帯電話機向けの既存品なので,「電池だけで駆動できるのは15~20分程度」(同)である。画面サイズに関しては,「約80cmの距離で20インチ型の映像を見られるだろう」(説明員)という。

 実用化に向けては,プロジェクター部分からの発熱の抑制,消費電力の削減,コスト低減,プロジェクター・モジュールの小型化,などの項目が課題となる。例えば駆動時間に関しては,「内蔵電池だけで,初期のワンセグの視聴時間と同程度の100分ほど連続動作させたい」(説明員)とする。実用化に関しては,「早くて3年後くらいではないか。搭載されるとしても,当初はハイエンド機種の中の,さらにハイエンド機種に搭載されるだろう」(説明員)とする。

【動画】「プロジェクター・ケータイ」をビデオでご覧いただけます(制作=BPtv)

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