バッファローのUSB 3.0対応外付けHDD
バッファローのUSB 3.0対応外付けHDD
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 バッファローはUSB 3.0対応の外付けHDDを開発した。ハードディスクの記録容量といった仕様や具体的な販売時期などは不明だが,早ければ2009年内にも登場するもようである。同開発品は,2009年9月22~24日に米国で開催された「Intel Developer Forum 2009(IDF2009)」で展示されていた。USB 3.0対応の周辺機器の登場が明らかになることで,USB 3.0の普及に弾みがつきそうだ。

 2009年5月に東京で開催された開発者会議では,NECエレクトロニクスがパソコンといった「ホスト機器」に搭載するホスト・コントローラLSIを発表するなど,対応製品の開発が進んでいる様子が明らかになっていた(Tech-On!関連記事1)。だが,当時,コンプライアンス・テストの仕様策定の遅れなどから,関係者からは対応製品の登場の遅れを懸念する声がささやかれていた(同関連記事2)。

 ここにきてその状況が変わりつつある。ホスト機器だけでなく,周辺機器に相当する「デバイス機器」用のUSB 3.0対応LSIのサンプル出荷などが始まった。例えば,日本では富士通マイクロエレクトロニクスが2009年7月にUSB 3.0-SATAのブリッジLSIのサンプル出荷を始めた(Tech-On!関連記事3)。対応製品の登場に先駆けてUSB 3.0対応ケーブルは既に発売済みだ。

 2009年9月には,策定が遅れていたUSB 3.0のコンプライアンス・プログラムや認証プログラムが正式に決まった(ニュース・リリース)。同年9月に開催されたIDF2009に合わせ,NECエレクトロニクスは,同年5月に発表した同社のホスト・コントローラが世界で初めてUSB 3.0の認証を取得したことを明らかにした(Tech-On!関連記事4)。同社は,コントローラLSIと並行して,USB 3.0向けにxHCI準拠のホスト・コントローラ・ドライバも開発している。仮に手持ちのパソコンのOSがアップデートされなくても,USB 3.0を利用できるように準備を進めているという(関連別冊)。

 このように,2009年のクリスマス・シーズンを目標に,USB 3.0対応製品の開発がさらに熱を帯びてきた。2010年1月に開催される「2010 International CES」では,さらに多くのUSB 3.0対応製品が展示されることになりそうだ。


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