2008年2月14日(現地時間)のメインの出入り口の様子。写真は会場側から撮ったもの。
2008年2月14日(現地時間)のメインの出入り口の様子。写真は会場側から撮ったもの。
[画像のクリックで拡大表示]

 2008年2月11~14日にスペインのバルセロナで開催された携帯電話業界の世界最大級の祭典「Mobile World Congress (MWC)2008」が閉幕した。MWCを運営するGSM Association (GSMA)によれば,参加者は5万5000人以上で,出展社・団体数は約1300。従来の「The 3GSM World Congress」として開催されてきた時期も含め,過去最大規模となった。

 今回のMWCで目を引いたのが,各社から登場したタッチ・パネル搭載の携帯電話機である。米Apple社の「iPhone」が登場して以来,タッチ・パネルの搭載がトレンドとなった。ただし,フィンランドNoika社からはタッチ・パネル搭載機は今回発表されず,この件も話題となっている。

 米Google社が提唱するソフトウエア・プラットフォーム「Android」に関する発表や動作デモ,携帯端末の展示も相次いだ。中でも英ARM社や米Texas Instuments社のブースでは,軽快に動作する実機が展示され,Android搭載機の登場が間近に迫っていることを感じさせた(Tech-On!関連記事1Tech-On!関連記事2)。

 会場を歩くと目に付くのが「LTE」や「WiMax」などの関連技術である。通信サービス会社を始め,半導体メーカーや計測器メーカーなどが積極的にアピールしていた。

 従来のThe 3GSM World Congressから装いも新たに始まった「MWC」。3GSM World Congress時代から規模拡大が続いており,バルセロナの会場すら手狭になってきている。このため,2009年から会場をさらに変更するのでは,との見方も出ていた。ただしGSMAによれば,来年のMWCも2009年2月16~18日に,バルセロナで再び開催予定である。

 (Mobile World Congress 2008に関するレポート記事を,日経エレクトロニクス3月10日号に掲載します)