老舗オーディオ専業メーカーのオンキヨーが,2005年より米Intel Corp.の出資を受けて開発を進めてきたパソコンを,いよいよ発売する——。製品名は「HD(high definition)メディア・コンピューター」(型番:HDC-7)。Intel社の「Viiv」プラットフォームを採用しており,テレビやスピーカと接続してリビングで使うことを想定した。オーディオ・メーカーがViiv採用パソコンを発売するのは今回が初めて(PDF形式の発表資料Tech-On!関連記事1同2)。

 パソコンというよりはAVセンターに近い製品だが,「パソコンとして売り出すことに意味がある」とオンキヨーは説明する。「据置型オーディオ市場の冷え込みは厳しく,家電量販店の売場も閑散としている。人の集まるパソコン売場に製品を並べてアピールしたい」(同社広報)。HDC-7は,全国のパソコン量販店での販売を予定している。

 OSはWindows XP Media Center Editionを採用。テレビやAV機器のようにリモコンで操作できる。パルス性雑音を除去する独自技術の搭載や,7.1チャネル再生に対応できるだけの音声出力端子の装備,Dolby Master Studio対応など,オンキヨーが得意とするオーディオ機能が充実している。

 オープン価格だが,実勢25万円前後になる見込み。2006年5月25日に発売の予定だ。当初の生産規模は500台/月。ターゲットは,「金銭的にゆとりのある,映画好きや音楽好き」(同)という。