会場に展示された,最新版ソフトウエア(Ver.1.5)を搭載したDMAの画面
会場に展示された,最新版ソフトウエア(Ver.1.5)を搭載したDMAの画面
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 インテルは,家庭内でのデジタル・コンテンツ利用を推進するためのプラットフォーム「Viivテクノロジ」向けソフトウエアの機能を大幅強化し,近くパソコン・メーカーなどに出荷を始める。同社が主催する開発者会議「インテル・デベロッパー・フォーラム Japan 2006」(4月6日~4月7日)で明らかにした。
 
 Viivテクノロジは,パソコンを家庭内ネットワークの中核機器として普及させることを狙う。インターネット経由でHDTVコンテンツをダウンロードして再生できるほか,家庭内ネットワークを通じて他の機器にも再配信できることを売りにしている。

 ところが,2006年第1四半期に富士通など数社が発売したViiv対応パソコンは,インターネットからダウンロードしたコンテンツをデジタル・メディア・アダプター(DMA)経由でテレビで再生できない,家庭内ネットワーク経由で他の機器に再配信できない,など機能的には不完全なだった。これは,インテルがパソコン・メーカーに提供しているViiv ソフトウエア(Ver.1.0)に,当初予定していたうちの一部の機能しか実装できなかったためである。

 近く出荷される機能強化版のソフトウエア(Ver.1.5)は,新たに「Media Server」「Hub Connect Technology」「Remoting Server」などの機能を実装する。Media Serverは,Viiv対応のDMAなどを経由して,パソコンに保存したコンテンツをテレビなどで再生する機能。トランスコーディングや,著作権で保護されたコンテンツを家庭内ネットワークで再配信するDTCP-IP機能なども備える。

 Hub Connect Technologyは,Viiv対応機器を非常に簡単にネットワークに接続できる技術。WEPキーやSSIDを入力することなく,接続設定が完了する。また,Remoting Serverは,DMA経由でパソコンを操作する機能だ。

 インテルによれば,「このソフトウエアの出荷時期を明確には言えないが,パソコン・メーカーがこれを搭載した製品を2006年6月以降に発売できるように出荷する」としている。