- 新メモリの量産を見据え,東芝がNANDの第5製造棟を着工
リーマン・ショック後の需要急伸に応える - ミラーレス機の普及に朗報,測距機能付き撮像素子が実用化
富士フイルムがCCDを量産 - 白色LEDの主要部材に転機,液晶テレビや照明が引き金に
黄色から赤色/緑色へ,蛍光体の主役が変わる - MITが多機能光ファイバを開発,圧電樹脂で音響センサに
素子材料の高温時の粘性確保がポイントに - 乾電池型の振動発電機,ブラザー工業が事業化を狙う
振るだけでキャパシタを満充電に,リモコンが動く
サービスと科学の融合で,人類の未来を切り開く
日立製作所
富士通研究所
東京大学
富士ゼロックス
成功事例を捨てなければ,自由な発想は生まれない
富士通テン 代表取締役社長
実は“電子書籍先進国”,電子図書館を中心に成長
不細工すぎる
三洋電機 PND「ゴリラ」の開発(第3回)基礎から分かるスマートグリッド(第2回)
太陽光発電と蓄電池の,大量導入が始まる
- 家電:ホームベーカリー市場は2012年に100万台,米粒からパンを作れる高級機種が登場
- 半導体:三洋電機が半導体事業を売却,2次電池や太陽電池に集中へ
- エネルギー:変換効率が24%台に達した太陽電池,研究開発が競争を勝ち抜く基盤に
モバイル・ルータ
今から8年前の2002年,「これは面白い」と思った試作品を米国シカゴで開催された自動車関連カンファレンス「ITS世界会議」で見ました。ドイツBMW社が展示していたDMD(digital micromirror device)を用いたヘッドライトです。
DMDはマイクロマシニング技術によって,Si基板上に多数の微小な反射板を作り込んだもの。それぞれの反射板を駆動させて(傾けて),光源からの光の反射方向を変えて画像を作り出します。プロジェクターの光学エンジンでおなじみの技術です。これをヘッドライトに搭載し,例えば路面に雪が積もっていてどこが車線か判別しにくい場合などに,カーナビの地図データと連動することで車線や道路標識などを前方の路面上に映し出します。つまり,白い雪面をディスプレイとして利用してしまうわけです。
このBMW社の技術は,残念ながらいまだに実用化されていないようです。ただ,路面でも壁面でもどこでもディスプレイにしてしまうというコンセプトは脈々と息づいています。カギを握るのは,携帯電話機に搭載できるほど小さい「ピコ・プロジェクター」と,焦点距離が非常に短い「短焦点プロジェクター」です。いずれも市場での大きな伸びが予想されており,大手メーカーが開発や販売などに注力し始めました。これまで机の上に置いて使うのが常だったプロジェクターを手軽に持ち運び,床や壁を超大画面ディスプレイとして使う時代が近づいてきそうです。その現状や開発動向,今後の課題などを今号の特集「どこでもディスプレイ~プロジェクターが生む新しい映像世界~」でまとめました。
このほか最新号では,プリント基板上の配線やコネクタを無線化する技術に関する解説「機器内を無線でつなぎ,実装をシンプルに」,アンテナの受信感度を実際に測定して検証した解説「iPhone 4の受信感度は本当に悪いのか?」なども掲載しております。ぜひご一読いただければ幸いです。
日経エレクトロニクス編集長 田野倉 保雄