電機メーカー再編
今こそ世界を獲るために

日経エレクトロニクス表紙

 「世界戦略プロダクトがない」「技術を生かす世界戦略をつくれない」「しがらみを絶つ決断力を持てない」「意思決定のスピードが遅い」。2000年以降にいわれ続けたエレクトロニクス関連企業の問題点は,2006年上期に好業績だったことから,表面上は見えにくくなっている。しかし,一部企業で「富の集中」と「敗者の退場」は間違いなく始まった。電機メーカーの再編,半導体メーカーの解体は待ったなしの状況になっている。

 こうした問題意識を背景に,本誌は創刊35周年特集として2号連続大型企画を掲載した。4月10日号の「いまこそ世界へ」と,4月24日号の「価格下落を糧に」である。エレクトロニクス業界で勝ち抜いていくために,世界を対象にビジネスをどう展開すべきか,その時の技術として何が必要かを議論した。

 この年に読者の評価が高かった記事の3位には「半導体 世界再編」が入った。読者の方々と問題意識を共有できたと考えている。このほか,任天堂の家庭用ゲーム機「Wii」の分解記事や,世界最大のEMS企業,台湾Hon Hai Precision Industry社の全貌に迫った特集記事にも読者の注目が集まった。

2006年に読まれた記事 BEST 3
  1. シンプルに徹したWiiの設計(12月4日号)
  2. 原因はNi微粒子,ソニーの電池不具合問題(11月6日号)
  3. 燃料電池を開けてみた (10月23日号)
2006年に評価が高かった記事 BEST 3
  1. シンプルに徹したWiiの設計(12月4日号)
  2. 鴻海(Hon Hai)は敵か味方か(7月31日号)
  3. 半導体 世界再編(1月16日号)

「読まれた記事」「評価が高かった記事」は読者アンケートの結果による

本記事は,2006年7月に発行した日経エレクトロニクス創刊35周年特別編集版「電子産業35年の軌跡」から転載しました。内容は基本的に執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります

―― 【次回】2007年:電機メーカー再編 ――