ADSLの爆発的普及で
ブロードバンド元年に

日経エレクトロニクス表紙

 米国の同時多発テロが世界を震撼させた2001年。国内では,ADSLやNTTドコモの「iモード」が爆発的な普及を見せ,現在の日本のブロードバンド・モバイル先進国の礎となった年だった。この年に最も読まれた記事の2位にランクインした1月15日号の「ケータイ世界制覇」のほか,「気が付けば,そこに常時接続」「ブロードバンドは100Mビット/秒から」など通信関連の特集記事が相次いだ。

 もう一つ,2001年のエレクトロニクス業界を席巻したのは,青色LEDや青紫色レーザを開発した中村修二氏関連の話題。発明の所有権や「相当の対価」を巡り,同氏が元の所属先の日亜化学工業を提訴したことをキッカケに,技術者の職務発明やキャリア・パスの在り方,企業の特許報酬制度などを巡る議論を巻き起こした。9月24日号の同氏へのインタビュー記事「僕が会社を訴えたわけ」は,この年に最も読まれた記事の1位,最も評価が高かった記事の2位にそれぞれランクインしている。読者の評価が高かった記事では,HDDとフラッシュ・メモリの低コスト化の動向を追った12月17日号の「決戦前夜 HDD 対 不揮発性メモリ」が1位となった。

2001年に読まれた記事 BEST 3
  1. 僕が会社を訴えたわけ(9月24日号)
  2. ケータイ世界制覇(1月15日号)
  3. 三つの顔を持つBluetooth(3月12日号)
2001年に評価が高かった記事 BEST 3
  1. 決戦前夜 HDD 対 不揮発性メモリ(12月17日号)
  2. 僕が会社を訴えたわけ(9月24日号)
  3. 明日も技術者でいるために(11月5日号)

「読まれた記事」「評価が高かった記事」は読者アンケートの結果による

本記事は,2006年7月に発行した日経エレクトロニクス創刊35周年特別編集版「電子産業35年の軌跡」から転載しました。内容は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります

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