消費者の電力使用量を表示する「Google PowerMeter」
消費者の電力使用量を表示する「Google PowerMeter」
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 米Google Inc.は,同社の消費者向け電力利用管理ツール「Google PowerMeter」を,8社の電力事業者が採用することを明らかにした(ブロッグ記事)。米国では,San Diego Gas & Electric Companyを含む6社が,そしてインドReliance Infrastructure Ltd,さらにカナダToronto Hydro-Electric System Ltd.も採用するという。ただしGoogle社は,Google PowerMeterの提供開始時期などは明らかにしていない。

 Google社は電力事業者への採用に加えて,Google PowerMeter実現のために,米メーター機器大手のItron Inc.と提携していることも明らかにした。Itron社は現在,高機能型メーター「スマートメーター」に積極的に取り組んでいる。Google社もスマートメーター導入を含む「スマートグリッド」(Tech-On!関連記事)の標準規格策定に向け,オープンな方式の必要性を訴えるなど,高い関心を見せている(Tech-On!関連記事)。Itron社は以前,日経エレクトロニクスの取材に対して,スマートメーターに関するオープンな標準技術の必要性について言及していた。「我々はスマート・エネルギー関連サービスのため,プラグアンドプレイが可能な第三者の製品やサービスを推進しているので,オープンな標準の採用を支援している」(Itron社,Itron North America担当Chief Operating OfficerのPhilip Mezey氏)。スマートメーターなどに関する標準規格のあり方については,Google社とItron社は共同歩調を採ることになりそうだ。

 Google PowerMeterは,電力利用状況を表示するために特化した「Google Gadget」を採用する。Google社が開発したAPIを使い,スマートメーターや他の機器から,電力使用情報を伝える。